渋谷 晶子 さんの「いしかり」に乗りました

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08342 GEE01720 渋谷 晶子    「いしかり」に乗りました(1)
( 8) 99/11/26 21:17

皆さん、こんにちは。
遅くなりましたが、先週11月18日から19日にかけて、待望の「いしかり」
に乗船しました(名古屋−>仙台)ので、ご報告いたします。

一緒に乗船したのは、船に乗るのは殆ど初めてという名古屋の友人3名。
同じ趣味の友達が仙台にいるのを訪ねるのに、片道4,900円という値段は
電車よりも夜行バスよりも安くてゆっくり楽しめるし(私も入れ知恵
しました^^;)、名古屋で「ぱしふぃっくびいなす」を見学していたので
皆さん、船に興味も持ち始めていたようです。

11月18日(木)晴れ-------------------------------------------

・フェリー埠頭へ
名古屋に着いて1時間ほど買い物をしたあと、すぐに18:30のフェリー
埠頭行きのバス停留所へ。A寝台も、B寝台も満席とのことで、バスも
混むかと思って早めに行ったのに、客は10人程度。
フェリー行きのチケットは、自動券売機で売っていなかったので、
少々焦りましたが、すぐ裏に案内所があり、乗り場も目の前だったので
助かりました。

・乗船
ターミナルへは30分ほど。建物はがらんとしていて、ここにも客の
姿は無し。乗船者の名前を書いて持っていくと「女性専用の部屋でよろ
しいですか」と聞かれました。男女同室の雑魚寝部屋だと思っていたので
これは助かります。
2階へ登ると、閉まった売店と誰もいない待ち合い室。外に出ると
目の前に「いしかり」の白い船体が。夜の船は窓の明りが奇麗です。
そのまま長い通路を歩いていくと、いきなり目の前が広がって、そこが
エントランスホール。赤いカーペットに白いらせん階段。客船のようです。
船の人が数人待ち構えていて、部屋の場所を教えてくれました。
私たちが泊った部屋は、同じ階の船尾よりにある二等和室。途中、ゲーム
コーナーを通らなければ、フェリーだと忘れてしまうほど。ゲームコーナー
は広くて、一度に20人以上が楽しめるほどでしたが、いつも空いていました。
和室といっても畳があるわけでなく、床には厚めのカーペットが敷かれて
います。キルティングの薄い布団と枕。更衣室まであります。大きな窓も
二つ。今まで利用した雑魚寝部屋(床が固い、毛布は有料、外は見えない)
とは大違い。16人定員のところ9人の使用でしたので、あまった布団も
使わせていただきました。

・船内探検
荷物を置いて船内探検へ。乗客が使えるフロアは、最初に入ったCデッキと
その上の二つA,Bデッキの3フロア分です。フロアの真ん中に吹き抜けの
階段ホールがあって、その周りにソファがふんだんに置いてあります。
Cデッキには、展望大浴場があります。浴槽が二つ、サウナ付き。洗い場は
10人分。大きな窓二つ。客船なみの大きさ。びいなす姉妹より大きいです。
更衣室にはドライヤーもあって便利です。また、ホールの隣にはミニシアター。
小さいながら本格的な映画館のような造り。毎日2本の映画を上映しています。
他にも船内ビデオのチャンネルが2つ。あちこちにあるテレビで一日に6種類
の映画が楽しめます。
一つ上のBデッキには、案内所、売店、ヨットクラブ、展望通路、宴会場、
レストランなど。案内所には手作りの寄港地観光案内や、酔い止め薬が置いて
ありました。ブリッジ見学ができるかたずねてみると、「天気がよければ、
明日の午後、船長トークに続いてあります」とのこと。案内所の脇には、船の
三役とエンターテイナーの顔写真や、いしかりの航路図のパネル(現在時刻、
到着時刻、現在位置、明日の日の出情報つき)があって、便利。
その奥の売店を覗いたら、そこの広さと品揃えが嬉しくて、そのまま動けなく
なってしまいました。生活用品も船グッズも北海道、仙台、名古屋のお土産
もあります。来年のカレンダー(柳原良平先生のイラスト)や絵葉書を買い
込みました。荷物に余裕があれば、船の形の貯金箱が欲しかったー。
反対側にあるヨットクラブは、軽食や喫茶が楽しめる場所。透明なピアノ
が置いてあって、生演奏もありました。ここに「ご自由にどうぞ」という
冷水とお茶があったので、随分と利用させていただきました。
1番上のAデッキは、スターライトラウンジがあるのみで、あとはデッキ
になります。このラウンジにもピアノがあり、ステージを囲んで沢山の座席。
夜はショーに使われていましたが、今回はピアノコンサートでしたのでパス
してしまいました。マジックショーだったら見たかったのですが。
外への扉をあけてデッキに出ると、その広さにびっくり。右舷、左舷とも
客船の2倍くらいの幅の広い通路になっています。船尾に回ると、スポーツ
デッキのように広くなっていました(星のデッキ)。さらに、その上に登る
階段があり、船で一番高い位置にあるトップデッキになります。ここがまた
広いこと。新さくら丸のスポーツデッキ二つ分くらいあるんじゃないかなぁ。
とにかく、どこもゆったりした造りで、フェリーとは思えないほど人間用の
居住空間がたっぷりあって驚きました。

・出港
出港時刻の20時が近づきますと船内アナウンスが流れ、それと一緒にドラ
の音も放送されました。デッキに出て見ていると、名古屋港にかかる3つの
橋(赤、白、青)のうち、一番西側の赤い橋をくぐりました。「ぱしびい」
で出/入港したときは、真ん中の白い橋をくぐりましたっけ。結構多くの
人がデッキで出港風景を眺めていました。

・しし座流星群
その夜は大したこともせず、ヨットクラブの前のソファでお喋りして過ご
しました。傍の窓から、すぐ近くを通りすぎるブイや灯台や他の船が見えます。
まだ湾内のためか船はとても静かです。
夜中近くなって、星を見に行こうとトップデッキへ。一日遅れで「しし座
流星群」が見られないかな、と半分期待して。岸の明りが近くに線になって
見えていました(御前崎付近)が、上空は晴れて冬の星座がよく見えます。
しし座は出ていませんでしたが、大きな流れ星が。さらに見ていると次々に。
去年ほど明るくはないものの、1時間で30個は見たでしょうか。他に人が
いなかったので、大声で騒いで興奮していました。陸にいたらこんなに見ら
れなかったことでしょう。大変ラッキーでした。
その後、冷えた体を温めにお風呂へ。24時間開いているので助かります。
お風呂を独占してのんびりお湯に使って、あとは寝るだけ。船内はとても
暖かく、半袖Tシャツ一枚で十分なほど。乾燥で肌はガサガサになりましたが。
湾はとっくに出たというのに全然揺れません。しかし、同室の若い子が携帯
電話で「超気持ち悪ーい」と話して寝込んでいたので、揺れていたのかなぁ。

(つづく) ☆ 渋谷 晶子 ☆彡(YOKOHAMA)
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08343 GEE01720 渋谷 晶子    「いしかり」に乗りました(2)
( 8) 99/11/26 21:17

皆さん、こんにちは。いしかり乗船2日目です。

11月19日(金)晴れ-------------------------------------------
・朝
朝6:30くらいに起きて朝風呂でも楽しもうかと思ったら、お風呂は大混雑。
どこから沸いてきたのか(失礼)年配のおばさんの団体が。朝御飯も大混雑。
時間差をおいて8時に行くと、千葉沖で犬吠埼が見えていました。ちょうど
ブリッジから放送が入って、現在位置、気温、水温(20度)、速度(21ノット)
などのお知らせが。これまた客船と同じだー、とびっくりしていました。
レストランは船尾にあり、周りにぐるっと窓があり、真ん中にも天窓がある
ので、明るくて開放的な感じです。朝御飯と昼御飯を食べましたが、どちらも
バイキング形式でした。朝御飯1,100円、昼御飯900円でしたが、昼の方が種類
もボリュームもあった気がします。今回、申し込み先が旅行社でしたので、
4,900円で2食分の食券もついてきて、とってもお得でした。食費を引いたら
2,900円で名古屋から仙台まで乗せてもらったことになります。

朝食のあと、日当たりのいいデッキで日向ぼっこ。風が結構あるので、風を
よけて座り込んでお喋りしていました。デッキに人影は無し。勿体ない感じ。

・昼ごはん
まだお腹がすいていないのに、早くも昼御飯。メニューは…
コロッケ、ハムステーキ&パインソース、スパゲティミートソース、
サフランライス、ほうれん草のごま和え、肉シューマイ、カレーライス、
漬物各種、ワカメと卵のスープ、サラダバー、オレンジ、お茶各種、
コーヒー、オレンジジュース。
これで900円は安いかも。ちなみに、自動販売機のジュースは150円でした。

・船長トーク 13:30〜14:00
昨日、案内のお姉さんに言われたとおり、案内所横の掲示板に船長トーク
とブリッジ見学の案内がありました。場所はスターライトラウンジ。早目に
行って一番前の席を確保。船長は気さくで笑顔が素敵な方。去年の秋に船長に
なったばかりとのことです。雰囲気はびいなすの瀬口キャプテンに似ています。
短い時間で沢山のことを話そうと、早口でした。内容は、船の大きさや乗員の
仕事や生活について。飛鳥と比べた話が多かったです。それだけ、日本では
客船というと飛鳥が有名なのかなぁ。
30分はあっという間にたち、船長はもっと話したそうでしたが司会に促され
て終了。既に14時を過ぎていました。ここで終わらないと、14:30に予定して
いる、「きそ」(逆に仙台から名古屋に向かっている)とのスレ違いに間に
合わなくなってしまいます。ちょうどこの後がブリッジ見学の時間になります。

・ブリッジ見学 14:00-14:30
船長がトークショーの最後に「ブリッジに是非どうぞ」としきりに宣伝した
ためか、ほぼ全員がそのままブリッジになだれ込みました。おかげでブリッジ
は大混雑。計器や海図など見る余裕がありません。ウィング部分も室内になって
いるため、横に随分長いブリッジだなぁと思いました。既に前方に「きそ」が
見えています。せめてスレ違う写真を撮ろうと、ブリッジのすぐ後ろの小さな
デッキでカメラを構えていたら、やがてここにも人人人で、押し合いへし合い。
何で船とすれ違うだけでこんなことになるのー?!
「きそ」は近づいたかと思うと、あっという間に去っていきました。向こうの
デッキから数人が手を振っていて、顔がはっきりわかるくらいでした。120m
くらいの距離だとパーサーが教えてくれました。近すぎて船体が入らない〜。

これでブリッジが空くかと思ったら甘かったようで、パーサーが「これで
終わりです」と叫ぶまで、いつまでも人だらけでした。このままでは悲しいので
最後まで残って船長と一緒に写真を撮ってもらい、質問でフィンスタビライザー
があるのか訪ねたところ、船長が喜んでまた早口で説明を始めてくださり、
他のお客さんが全員帰ったところでブリッジを独占できてしまいました。
さらに、戻ろうとしたらパーサーから「スイートルームを見ていきますか?」
との声がかかり、お言葉に甘えることにしました。ブリッジの真下に4つ、船首
を向いてスイートルームがあるうち、一番左舷にあった一部屋を見せてもらえ
ました。色々な方に聞いたとおり、海を眺められるバスルームがあってため息。
部屋も広くてくつろげそう…。「今なら半額ですよ」との言葉に、「それなら
安い部屋で2回乗ります」と言ってしまいました。すみません。ともあれ、
予定外のサービスに感謝。

・午後/下船
ブリッジから戻ったあと、もう一度お風呂に行き、浴槽につかりながら大海原
を眺めてきました。少し横になったり、アイスクリームを食べたりしているうち
予定より少し早く仙台港が見えてきました。山の向こうに沈んでいく夕日がとても
奇麗でした。
船室の荷物をほったらかしたまま、入港風景を見ようとデッキでブラブラ。
もやい綱がかかるのを見届けて部屋に戻ると、団体客が下船口に大勢。200人
くらいいたかも。これでは寝台が取れなかったのもうなずけます。 慌てて荷物を
取ってきて、団体さんの前に降りました。このまま苫小牧まで行きたいなー、
とか、帰りも同じ船に乗りたいなー、と少々後ろ髪ひかれる思い。
下船口で先ほどのパーサーに会いましたので、またお礼を言ってお別れ。

建物までの通路をしばらく行くと分かれ道があって、その向こうには東日本
フェリーの「ほるす」が白い船体を見せていました。まだ新しいのか奇麗〜。
あっちはイルカがマークで太平洋フェリーは鹿(?)がマークなのは何でだろう?
何にせよ、はるばる行った港で、初めて見るフェリーと出会うのは嬉しいです。

振り返ってみると、船内サービス部門の人が多くて(30名。フェリーの中で
一番多いとか)、皆さん笑顔で気持ちよく接してくれました。船長さんも気持ち
のいい方でしたので船に対する好感度がアップしました。広いデッキもあるし
ブリッジ見学の時間もあったので、私は大満足です。他にあまりフェリーに
乗っていないので比較できませんが、客船の延長で乗れちゃった〜という感じ
です。それに、これが4,900円だなんて安すぎます。
一緒に乗った友人たちや話を聞いた仙台の友人が「また乗りたい」「私も
乗ってみようかな」と言ってくれたのも、大きな収穫でした。船旅に慣れて
いない人にもお勧めかな、と思います。

以上、またしても長くなりましたが「いしかり」の乗船記でした。

☆ 渋谷 晶子 ☆彡(YOKOHAMA)

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