07107 DZI00760 みつこ 乗船記「さんふらわあ えりも」
07109 DZI00760 みつこ 「フェリー第6おおすみ」
07110 DZI00760 みつこ 「第15桜島丸」
07111 DZI00760 みつこ 「おおさかエキスプレス」
07107DZI00760 みつこ 乗船記「さんふらわあ えりも」
( 8) 99/02/16 14:28特等乗船記「さんふらわあ えりも」、2月12〜13日の乗船。この船には特別
室はないので、12室ある特等が最上級船室です。大阪南港かもめ埠頭18:00〜翌10:00鹿児島志布志港 580km 16時間
運行会社:(株)ブルーハイウェイライン今回は、大阪南港フェリーターミナルではなく、かもめ埠頭からの出港になる
ので、ターミナルビル前から17:00発の無料連絡バスを利用。昨日からの寒波
の名残りで昼間にはみぞれ混じりの氷雨もぱらついていたこの日、外でバスを
待っていられないほどの寒風で、北海道より寒い〜〜。バスはたった数人の乗
客を乗せてかもめ埠頭のターミナルビルに向かいました。乗船手続きをして渡された切符は、これまで一番大きく、船名はわかりません
が、背景にさんふらわあのモノトーンの写真があるという洒落たものでした。
船の横で岸壁から海面を覗き込むと、大きく上下していて、港内だというの
に、海面には白い波頭が……。今日は揺れるかなぁと不安になりました。太陽マークの上端あたりにある乗船口から5甲板に乗船。エントランスホール
は、受付と売店と階段しかない質素な作り。鍵を受け取って、6甲板右舷の
106号に向かいます。船室配置は、これまでの船と違って、特等が船の中央部
にあり、前部が一等になっていました。6甲板の後部はレストラン。周囲に外
部甲板がめぐらされているので、室内を覗かれるかと思いましたが、柵があっ
て、外に出ても船室の前には行けないようになっていました。特等船室は、居住空間として感じるのは10畳ほど。浴室部分を含めて14畳ある
そうです。セミダブルとシングルのベッド、エキストラベッドとなるソファ、
小さいチェア1つ、テーブル。ロッカーは1人1個となるように3つに仕切ら
れていました。あと、テレビ、ビデオ、空の冷蔵庫、受付に通じる電話。持ち
帰れるアメニティは歯ブラシ、石鹸、シャンプー、リンス。バス・トイレ付で
すが、ドライヤーはありません。浴衣・タオルは客室備え付け(持ち帰らない
ようにわざわざ張り紙)。窓はサイドに大きいのがひとつ。上に書いたとおり
外は甲板ですけれど、多少潮で汚れていて残念でした。電話は、最初は通じ
ず、後で受付で故障ですかと尋ねたら、すみません、スイッチ入れるの忘れて
ましたって(笑)。船室には、これまでの船になかったレターセットとえりもの絵はがきがあり、
素敵なお土産となりました(^_^)。受付でバスローブを無料で貸し出す旨の案内表示があり、1つだけ借りて来ま
した。ブルーハイウェイラインのロゴがなかなかカッコイイ。売店では1万
ちょっとで販売してました。レストランはバイキング方式で、夕食1500円、朝食1000円。朝食だけ利用しま
したけれど、味付けが甘くて、関西味の私には合いませんでした。夕食時は、
まず大型トラックのドライバーの時間があって、一般乗客はその後でした。一応、展望浴室ということですが、ちょっと覗いたらあんまり広くないのと、
構造的に不安な感じで、結局船室のバスを使いました。自動販売機に焼酎が入っているのが鹿児島の船らしいところでした。
この船でいちばん居心地のよいところは、6甲板最前部のラウンジで、靴を脱
いで入ります。フロントビューの窓は、出港時にはカーテンが覆っていました
けれど、翌朝は開かれていて、ブリッジとほぼ同じ景色をゆったりしたソファ
に座って堪能できました。6甲板の一等室なら、すぐ近くなので、自分の居間
みたいな感じかも知れません(一等室は5甲板前部〜中央部のアウトサイドに
もあります)。6甲板の客室部分は、一等、特等の人以外は入らないように表
示があるのも、静かな環境を保っている理由でしょうか。ちょうど「ほわいと
さんぽう」の特等ラウンジのような感じでした。さて、心配した揺れですが、最初の1時間ほどは若干揺れを感じて今日は揺れ
るぞと覚悟を決めていたところ、紀伊水道を抜ける頃には白い波頭もなくな
り、船体の中央部の船室ということも幸いしたのか、またまた揺れなし航海と
なりました。途中、夜中に目が覚めるほど大きな揺れが1回あったのはびっく
りしましたけれど、ほんとに1回だけで、大きな船の航跡でも横切ったのかも
知れません。朝、宮崎市街(?)をかすかに見て、しばらくすると、都井岬。馬は見えませ
んでした(笑)。天気は雲ひとつない快晴。都井岬にするか、桜島にするか、
最後まで迷い、もうひとつフェリーに乗れる魅力に負けて、桜島に決定し、志
布志(しぶし)に到着。・・・続く。さんふらわあ えりも(大阪〜志布志)のデータ:
1989.10.21就航 11,272トン 速力20.0ノット 旅客定員 594名
片道11,310円(2等)〜32,830円(特等)
今回は、季節割引運賃に、さらにコムレイドクラブ割引10%が適用され
て、大人1名につき19,510円
07109 DZI00760 みつこ 「フェリー第6おおすみ」
( 8) 99/02/16 14:33フェリーで九州の旅、志布志から鹿児島までです。
2月13日 垂水港13:00〜13:35鴨池港 14.5km 35分
南海郵船(株)志布志港は、ターミナルの建物とただっ広い駐車場しかなく、その駐車場の真
ん中に円盤に棒のついたレトロなバス停が立っている風景が滑稽でした。ここ
から、バスでJR志布志駅に向かいます(130円!)。駅に着いてからバスセ
ンターを行き過ぎていたのが分かり、トコトコ歩いて逆戻り。バスを乗り継ぐ
ことを運転手さんに伝えていたら止ってくれたんでしょうけれど、乗車時に
「駅行き?」と尋ねたのが災いしたのか、停留所案内をしてくれなかったので
す。何せ乗客は私たちだけでしたから。志布志から垂水(たるみず)まで大隅半島横断のバスは、景色はつまらない
し、お年寄りと学生が乗っては降りで、生活路線そのもの。いい加減退屈して
ウトウトして目覚めると、突然視界に飛び込んできたのは、鹿児島湾の絶景で
した。左手に開聞岳、右手にうっすらと噴煙をあげる桜島、対岸には指宿の温
泉街。さらに30分ほど海沿いを走って、約2時間半のバスの旅(1200円)はよ
うやく終りました。これは疲れました。垂水港のフェリーターミナルは出来立ての新築で、びっくりするほど綺麗でし
た。ただ、屋上が展望台になっていると表示があったのに、閉まっていて出ら
れなかったのは残念でした。ここから鹿児島市の鴨池港まで35分のフェリーの
旅です。13:00発の「フェリー第6おおすみ」に乗船。フェリーターミナル2
階の通路を通って、段差なく直接乗船できました。モスグリーンの船体色が印象的な「フェリーおおすみ」は、窓や開口部が多
く、外から見ると穴だらけみたいな船でした。後部に何と「駅そば」ならぬ
「船うどん」が(笑)。ちょうどお腹も空いていたので、「特製伊勢えびうど
ん」を食べました。麺はさぬきうどんでコシがあって上々。ツユも合格。えび
の方は冷凍ということでイマイチでしたけれど、伊勢えび半身、ワカメ、小さ
い薩摩揚げ(^_^)が乗っていて880円はお食べ得でした。他にコーヒーやサンド
イッチを売っているスタンドや公衆電話まであり、たった35分の航路にして
は、と少々驚きました。予想どおり「おおすみ」から見る桜島の景色は、雲ひとつない快晴の空とあい
まって、すばらしいものでした。感激のうちに、桜島に行けないか・・・とい
う考えが浮かびました。14:50発のJRで宮崎に移動する予定でしたが、船か
ら電話で問い合わせると、15:07発の高速バスがあり、宮崎までの所要時間は
2時間半とのこと。鹿児島市中心部の天文館も通るというので、これなら、桜
島フェリーで往復するだけなら行く時間がありそうです。いつもなら一番最後
に下船するのを、今回ばかりは一番に下船してタクシー乗り場へ急ぎ、桜島
フェリーの出る棧橋に直行。・・・続く。フェリー第6おおすみ(垂水〜鴨池)のデータ:
1989.11.28就航 1,196トン 速力15.5ノット 旅客定員 737名
片道350円
07110 DZI00760 みつこ 「第15桜島丸」
( 8) 99/02/16 14:33フェリーで九州の旅、さらに続いて、桜島、そして鹿児島から宮崎へ。
2月13日 鹿児島港桜島棧橋14:15〜14:30桜島
桜島14:40〜14:55鹿児島港桜島棧橋
片道4.2km 15分 桜島町営桜島行きフェリーの出るターミナルも、また、近くに出来た水族館の開館に合
わせて新築されたらしくピカピカ。乗船料は下船時に桜島で払ってくださいと
いうことなので、そのまま船に乗り込みました。乗ったのは「第15桜島丸」。
6隻就航している中で一番新しく、一番大きい船で、車両が港から直接上下2
段の甲板に乗り込める構造です。もちろん、人の乗船も段差なし。船に乗り込んですぐ、地元の女性らしき人が「今、桜島が噴火した」と声をか
けてくれました。たまたま通り掛かった船員さんも、「3ヶ月ぶりくらいだ」
と言っています。慌てて桜島に目をやると、確かに白い噴煙が密度を増してい
るものの、「噴火」という言葉のイメージとはほど遠い感じ。けれども、そん
なに稀なことが目の前で起こったという事実には感動(^_^)。ここの船はブリッジが2つあって、往路と復路で船首が入れ替わるので、着岸
時に転回しません。また、綱で係留もしません。着岸中、船尾?の海面が白く
泡立っているので船員さんに尋ねたら、やはり船を岸壁に押し付けて固定して
いるそうです。車は、乗り込んだら前へどんどん詰めて、着岸すると、そのま
ま船を通り抜ける形で下船です。うまくできてると感心しました。黒い溶岩が海に流れ込んだ荒々しい景色がぐんぐん近づき、桜島には15分で到
着。同時に桜島にいた船が出港してしまうので、乗り移りは不可能で、乗って
来た船が10分後に出港なので、そのままに船内にとどまっていました。という
わけで、桜島に接触はしたものの、上陸はせず、船賃のお支払いの方は次の機
会に譲ることになってしまいました (^_^;;;往路は甲板から近づく桜島を見続けていましたが、帰路はちょっと余裕ができ
て船内探検。思いの他、綺麗な船です。小さいながら、またも「船うどん」が
ありました。喫煙室という扉を開けると1.5畳ほどの小部屋。隣の化粧室とい
うのは、トイレではなくて、大きな鏡のついた化粧台が3つ並んだ小部屋。売
店の前のラウンジのインテリア・センスもなかなかで、船内仕様は女性の発想
と思われました。トイレは外部甲板から入る構造でしたけれど、掃除が行き届
いて、ダントツの綺麗さにびっくりです。たった4.2kmの距離ですから、橋を架けるのは簡単でしょうけれど、それでは
大切な観光資源である桜島の景色がだいなし。ここのフェリーには、いつまで
も頑張って欲しいと思いました。桜島棧橋に到着して、またまたタクシー乗り場に急ぎ、天文館近くにあると聞
いたバス乗り場に行ってもらいます。着いたところは鹿児島交通の長距離バス
ターミナル。ところが次のバスは16:00発というのです。??????。バス
は西鹿児島を出て天文館を通って行くのではなく、天文館始発で、西鹿児島を
経て、高速道路に入るのでした。JRは西鹿児島発で、東にある鹿児島駅を
通って宮崎に向かうので、バスも最初は東向きに走るものと思い込んでいたた
め、天文館は15:15頃だろうと勝手に決め込んで、発車時刻を聞いていません
でした(泣)。高原の景色をバスから見られると喜んでいたのに、ちょっと
がっかり。バスでは宮崎到着時刻がぎりぎりすぎるので、16:14発のJR特急
に乗ることにして、せっかくできた時間で鹿児島ラーメンを食べることにし
て、天文館のアーケード街に向かいました。しばらく歩いていると、ラーメン屋が1軒見つかりました。お客は若いカップ
ルと家族連れで、直感は駄目と信号を発しています。次のラーメン屋はお客が
ひとりもいませんでした。3軒目、地元のおっちゃん、おばちゃん風のお客で
賑わっています。ここなら、と確信して、味噌ラーメンと普通ラーメン(醤油
味)を注文しました。こってりした豚骨ベースのスープが麺によくからんで、
大阪で食べる九州ラーメンより相当油っこいですけれど、味は上々(^_^)。店
で漬けるという大根の一夜漬けが絶好の口直しになります。壁にはたくさんの
支店の名前が列挙されていました(和田屋ラーメン)。バスの失敗をおいしいラーメンで忘れて、西鹿児島駅へ。特急「きりしま」は
濃いグリーンの車体に白抜きで「KIRISHIMA EXPRESS」の文字。シートは黒地
に3色のドットを散らし、車内販売のお嬢さんの制服も黒。なかなかシックな
列車でした。車内から再度桜島の噴火の瞬間を見て、約2時間で宮崎到着で
す。・・・続く。第15桜島丸(鹿児島〜桜島)のデータ:
1995.1就航 993トン 速力11.0ノット 旅客定員 738名 片道150円
07111 DZI00760 みつこ 「おおさかエキスプレス」
( 8) 99/02/16 14:33フェリーで九州の旅、最後は宮崎〜大阪。2月13〜14日の乗船で、船は「おお
さかエキスプレス」。この船も特別室はなく、最上級船室は2室ある特等で
す。宮崎19:10〜翌7:30大阪南港かもめ西埠頭 505km 12時間50分
(株)マリンエキスプレス「きりしま10号」の宮崎到着は18:19。ひとつ前の南宮崎の方が早いだろうと
いう判断で、南宮崎で下車してタクシーで宮崎港に着くと、ターミナルは人で
いっぱい。発券窓口に長い行列ができています。これなら急ぐこともなかった
とちょっと拍子抜け。満席で一等以下は相部屋になっていたそうです。大阪〜九州間を船で往復する場合、会社が違っても帰路が10%引になるラウン
ド割引きというのがあり、往路のブルーハイウェイラインで「九州ラウンド割
引証明書」を貰っていましたが、割引の重複適用はできないということで、コ
ムレイドクラブ割引の20%引を適用してもらいました。ターミナルは案内が不親切で、乗船口の掲示がありません。2階へ上がるとレ
ストランだけ。地上を歩いてゆくようですが、同じような船が2隻停泊してい
るので、ちょっととまどってしまいました(もう1隻は20:00発川崎行き)。
白線でマークしただけの通路を行くと、すぐ隣をやはり白線でマークされた車
道(?)を同じ船に乗る車が通り過ぎてゆきます。なんと、タラップの下にい
る係員は、徒歩客と車の両方の切符もぎりをこなしているのでした!タラップをあがり船に乗り込んでも、また迷子。廊下の両側に二等寝台室の表
示が並んでいて、突き当たりのドアを開けたら外の甲板にでてしまいました。
どうやら、前後を間違えて進んでしまったようです。反対側の端まで行って、
ようやく船室発見。左舷200号室です。鍵を渡されるときに、ドアが開きにく
いときのコツなるものを教えていただきましたが、こちら側は問題なく、右舷
側の特等室は苦労しているみたいでした。特等室の実感する居住空間は8畳弱。シングルベッド2台、テーブル、チェア
2個、テレビ、冷蔵庫、バス・トイレ、ロッカー、浴衣、バスタオル、ボディ
シャンプー、ヘアシャンプーが部屋に付属する設備です。ハンドタオルはロゴ
入りのものを持ち帰れるようになっていました。窓はサイドビューで1つ。
ちょっと狭めですが、室内、浴室ともに掃除が行き届いて綺麗でした。最上級船室らしからぬ点が2つ。ひとつは掛け布団がなくて毛布、それもたた
んだままベッドに置いてあり、メイクされていませんでした。もうひとつは、
ポットにお湯が入ってなくて、自分で給湯室で入れるようになっていたこと。
この作業、結構危険です。あと、一方のベッドの枕が、「きたかみ」のときと
同じポワポワのスポンジ枕で、気づいたときは案内所業務の時間を過ぎてい
て、どうにもなりませんでした。レストランも展望浴室も開いている時間は短いし、パブリックスペースという
のは、他に売店と小さいゲームルームがあるだけ。とにかく徹底合理化が見え
る船です。一方で、ドライバーさんには、専用の食堂と浴室があるうえ、一等
並みの寝室が用意され、非常に優遇されていました。満席ということで、レストランも展望浴室も混んでいたので利用しませんでし
た。レストランの夕食はバイキングで1500円。たぶん、朝食もそうでしょう。この船では、いままであればいいのに、と思っていたサービスが実現されてい
ました。現在の航行位置を船室のテレビで見られるようになっていたのです。
ロビー設置のテレビに出している船はありましたが、船室では初めて。思わぬ
ところで楽しいサービスでした。船室左舷のサイドビューの窓は、夜間でも閉じる必要がないので、この晩は昼
間撮った写真をパソコンに移して整理したり、窓の外を眺めたりしながら、夜
遅くまで起きていました。深夜、四国沖では、大きな船が10隻ほど行列して航
行している光が見えたのが印象的でした。瀬戸内海航路ですと結構間近ですれ
違うのですが、太平洋が広いからか、航路がずれているからか、九州方面に向
かう船の群れは、ずいぶん遠いところにいました。夜更かしのせいで、朝風呂で日の出を見ようという決心は果たせず(女湯は右
舷で、しかもこの日は快晴)、ぎりぎりまでベッドにしがみついているうち
に、かもめ西埠頭に着岸。大阪を出るときは真横に流れていた煙突群の煙は、
まっすぐに立ち上り、またも穏やかだった海を証明していました。おおさかエキスプレス(宮崎〜大阪)のデータ:
1997.7.28就航 11,933トン 速力25ノット 旅客定員 690名
8,380円(二等)〜21,550円(特等)
今回はコムレイドクラブ割引き20%で大人1名17,240円