渋谷晶子さんの「ふじ丸 ニューイヤークルーズ2001」

10513 ふじ丸New Yearクルーズ(1)〜12/29 東京から乗船〜
10514 ふじ丸New Yearクルーズ(2)〜12/30 二つのブリッジ〜
10559 ふじ丸New Yearクルーズ(3)〜12/31 中止が相次ぐイベント〜
10560 ふじ丸New Yearクルーズ(4)〜12/31 揺れる大晦日〜
10588 ふじ丸New Yearクルーズ(5)〜1/1 初日の出と南鳥島!〜
10589 ふじ丸New Yearクルーズ(6)〜1/1 海の上のニューイヤーコンサート〜
10624 ふじ丸New Yearクルーズ(7)〜1/2 パズルに燃える日々〜
10625 ふじ丸New Yearクルーズ(8)〜1/2 船上プラネタリウム〜
10652 ふじ丸New Yearクルーズ(9)〜1/3 グアム入港・やっと陸地〜
10653 ふじ丸New Yearクルーズ(10)〜1/3 乗組員の避難訓練・救命いかだが開く〜
10654 ふじ丸New Yearクルーズ(11)〜1/3 グアム出港〜
10682 ふじ丸New Yearクルーズ(12)〜1/4 サイパン入港〜
10683 ふじ丸New Yearクルーズ(13)〜1/4 サイパン出港・スタビライザーを見る〜
10790 ふじ丸New Yearクルーズ(14)〜1/5 エンジンルーム見学〜
10791 ふじ丸New Yearクルーズ(15)〜1/5 3万ドルが当たった〜
10807 ふじ丸New Yearクルーズ(16)〜1/6 母島・父島を見る〜
10808 ふじ丸New Yearクルーズ(17)〜1/6 MOPAS名物オークション〜
10858 ふじ丸New Yearクルーズ(18)〜1/6 フェアウェルディナー〜
10859 ふじ丸New Yearクルーズ(19)〜1/6 白熱のホースレースゲーム〜
10891 ふじ丸New Yearクルーズ(20)〜1/7 三宅島の噴煙〜
10892 ふじ丸New Yearクルーズ(21)〜1/7 5枚目のパズル完成〜
10893 ふじ丸New Yearクルーズ(22)〜1/7 最後のN響コンサート〜
10894 ふじ丸New Yearクルーズ(23)〜1/7 東京にて下船・ぱしびいへ急げ〜
10895 ふじ丸New Yearクルーズ(24)〜後日談・船に忘れ物〜
10961 ふじ丸New Yearクルーズおまけ(1)〜船内イベントと食事について〜
10962 ふじ丸New Yearクルーズおまけ(2)〜ここが良かった・悪かった〜
10963 ふじ丸New Yearクルーズおまけ(3)〜反省〜

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10513 ふじ丸 New Yearクルーズ(1)〜12/29 東京から乗船〜

<クルーズ名>  ニューイヤークルーズ2001 日本最東端・南鳥島周遊とグアム・サイパン
            (こんなに長いクルーズ名は初めて)

<日程> 2000年12月29日〜2001年1月7日 の10日間

<コース> 12/28 神戸出港 12/29 東京着/17:00出港 1/1 南鳥島沖 1/3 グアム入港/出港 1/4 サイパン入港/出港 1/7 東京16:00着 <今回のクルーズへの期待> ・日本最東端の南鳥島をこの目で見ること ・グアムで沿岸警備隊の検査を見ること ・コントラクト・ブリッジをしっかりマスターしてくること ・ふじ丸のサービス面のチェック 同じ時期に同じグアム・サイパンに向かったにっぽん丸との比較ができるよう観察してくること。 ・最後まで元気でいられるよう体調管理をすること

*** 12月29日 ******

<知った顔が沢山>
乗船受付の時間前に晴海へ。既に多くの人が受付を待っていました。 2年前のにっぽん丸年末年始クルーズに乗っていた人があちこちに見えます。 これでは、にっぽん丸には誰が乗っているのだろう、と思うほど知った顔ばかり。 FSHIPの方もお見かけしました(^^)。 受付開始後はたいして待たされることなく出国手続き。スムーズに船内へ。

<狭い船室を4人で使用>
船室は502。5階の左舷側一番前。SHOTと私の両親の4人で使います。 出港まで時間があるのでさっそく荷ほどき。収納スペースが足りなくなるだろう と思って持ってきたフック類を取り出しますが、力が弱くて断念。二つのベッド の下は4つのスーツケースを入れるので余裕なし。ソファベッドの下のわずか な隙間に持参した小さいダンボールを衣装ケース代わりに入れます。 少しスペースがあるからと、救命胴衣の入っている棚も利用しました。

洗面所をあけると蛍光燈がチカチカと点滅しています。出港するまで 我慢できそうにないのでインフォメーションに電話。忙しいだろうと予想して いましたが、やはりなかなか出ません。やっと出て用件を伝えたら、恐縮して 飛んできてくれました。 ドアには、持参したお正月飾りをはりつけてできあがり。

<久しぶりの船内新聞>
MOPASの船に乗るのは1年ぶり。久々に船内新聞"PORT&STARBOARD"を手に とりましたが、表形式でなくイベントが時間順に羅列されている形式に 最初とまどいました。他の船のように線表形式になっているとイベントの 重なりなども一目でチェックできて便利だと思います。 そして、以前に比べて船内生活の案内やお願いの量が多くなった感じ。 ここまで細かく注意や説明を書いておかないと駄目なのかなぁ。 笑ってしまったのは船酔い対策の欄で「酔い止め注射は効果抜群です!」 の一文。初めて見るのは、アロマテラピーとネイルサロンの営業。 アロマテラピー専用の部屋もいつのまにかできていました。 そして「BSデジタル放送が見られるのは日本の客船ではふじ丸だけです!!」とのこと。

<CABIN261さんのお見送り>
やっと荷物を片づけた頃、船内探検に出かけたSHOTが送迎デッキに CABIN261さんらしい人がいると知らせにきました。慌てて4階プロムナード デッキへ行き、叫びあってご挨拶。寒い中お待たせして申し訳なかったです。 セイルアウェイのドリンクは、スパークリングワインとハニーレモン(ホット)。 グラスがプラスチックで使い捨てだったのがちょっと勿体なく感じました。 投げた紙テープは送迎デッキに全然届かず…(^^;)。紙テープ投げ器でも 欲しいものです。後ろは、長野オリンピックでも使われた「WAになって 踊ろう」の曲に合わせて踊っている人たち。 日が落ちてどんどん暗くなっており、晴海の信号、東京タワーの2000の 文字、レインボーブリッジの灯りが奇麗に見えました。気がつくと、タグボート なしの静かな出港でした。

<写真屋さんとお喋り>
船の中を探検していて、ひょんなことでフォトショップのお兄さんと 仲良くなりました。展示されているふじ丸の写真4種類がそれぞれどこの 港で撮られたものか当てる、というゲームをしてみたのですが、どの港も 特に特徴もなく全然わかりませんでした(;_;)。こんなゲームを船内イベント でもしたら面白いかも。おかげで写真屋さんに顔を覚えられて、その後何度も 写真を撮られ、責任を感じてたくさんの写真を買ってしまうことに。

<夕食は一回制>
乗船時にもらった乗船カードには「2T」と書いてありましたが、今回の クルーズは夕食は1回で済むようです。乗客数は320人ほど。まだ空いて いる席がありましたので、余裕の一回制だったようです。 そうそう、MOPASは食堂の入り口に手の消毒液があるんですよね。懐かし くて毎回シュポシュポと手のひらに取りました(びいなすは、めいめいに おしぼりが出ました。船によってやり方が違うのが面白いです)。 初日は和食。デザートに苺と柚ロールケーキ。食後の飲み物は日本茶の 他コーヒー、エスプレッソ、紅茶もあるというので、エスプレッソを頼み ました。なかなかにおいしかったです。 夕食後、船は少しずつ揺れ始めます。東京湾を出たらあたり前か、 と気楽に思っていたのですが…。

<オープニング・セレモニー>
食後、オリエンテーションに続いて、講師、エンターテイナー、スタッフ の紹介イベントがありました。ライトや音楽の演出が派手派手で、早くも 盛り上がってきた様子。お客さんも濃い人が多そうですが、スタッフも 濃い人が多いような。

<ジグソーパズルの始まり>
船内探検をしていたとき、3階の通路の片隅にジグソーパズルがあるのを 見つけました。バラバラの状態だったのですが、3〜4ピースつながるのが あったので置いてみましたところ、その後誰かが続きをやったらしく周囲が ぐるっとできていました。 カジノへ行こうと通りがかってそれを発見し、それならとパズルに熱中 すること1時間。正月らしく宝船の絵。これがその後数日続くパズル地獄の始まりでした。 結局そのまま夜食の時間になってしまいカジノへは行かれず。

<MOPASの夜食は少な目>
22:30から夜食。今夜は白石温麺、焼きおむすび、香の物、和菓子、日本茶。 いつも、麺、ご飯もの、香の物、和菓子がそれぞれ一種類ずつという軽い 構成です。少な目なので身体にとってはありがたかったです。 夕食が2回制でなかったのも良かったです。 23時過ぎに部屋に戻ってみると、なんだか随分揺れているような。 確かに部屋が一番前だから揺れるというのはあるのですが、足元がヨロヨロする ような久々に本格的な揺れです。

<時刻改正>
1時間時差のあるグアムに合わせるのは入港前日かと思っていたのですが 29日夜に30分、30日夜に30分時間をずらして、日本にいながら1時間早い 時間を使うようです。変な気もしましたが、これのおかげで日の出は大抵 6:30、日の入りは16:30というペースで生活ができ、身体にとって は楽でした。揺れるベッドに潜り込んでおやすみなさい。

(つづく)

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10514 ふじ丸 New Yearクルーズ(2)〜12/30 二つのブリッジ〜

*** 12月30日 ****** 日の出7:00頃 日没16:55頃

<今日の目標>
・ブリッジ(船橋)へ行こう
・ブリッジ(コントラクトブリッジの教室)へ行こう

<コーヒーが出るのが早い!>
6:15(日本時間では5:45)起床。外は曇り。最初のモーニングコーヒーへ。 以前ふじ丸に乗船したとき、コーヒーが出てこなくてイライラした経験が あったため、今回は頼んでどれくらいで出てくるか時間を計ってみました。 なんと1分50秒。早い! コーヒーとミルクという私の注文も間違い なく持ってきてくれました。コップ半分とお願いしたミルクの量がちょっと多か ったけれど。

<朝の日課おはよう体操>
7:00-7:30。 今回は少しでも健康に過ごそうと、毎朝「おはよう体操」に通うこと にしました。夏休みのラジオ体操のカードのようなものにスタンプを押してくれる ので出席する励みになります。内容はフィットネスとラジオ体操が中心。 船が揺れているので「無理せず楽な範囲で結構です」と何度も言われます。

<グレープフルーツに御用心?>
朝食が7:30からなので、朝の体操の後ダイニングに直行。6:30からの コーヒー、7:00からの体操、7:30からの朝食というのがいい具合。
朝食は和風セットか洋食ビュッフェが選べ、我が家は毎日洋食。 洋食のメニューは、サラダ2種、卵料理2種、肉料理1種、暖かい野菜 料理(煮込みやポテトなど)1種、ジュース5種類くらい、牛乳、乳製品 パン数種、シリアル、ジャム、ごまペーストなど、フツーツいろいろ、と 種類が豊富で、毎日違う料理が出てくるので楽しみです。,
そのうち、グレープフルーツについては新聞で注意書きが出ていました。 薬剤の作用を強める成分が含まれているそうで、高血圧症で降圧薬を服用 中の人は食べないように、と。そのせいかグレープフルーツはいつも沢山 残っていました。新さくら丸では飛ぶようになくなっていたのに。

<8時の八点鐘>
朝食中、8時にブリッジから鐘を8つ鳴らす音と、キャプテンの挨拶が 放送されました。これが八点鐘です。しかし二日目から8時の鐘が8回から 2回ほどに省略されてしまいました。うるさいというお客さんでも いたのでしょうか。現在の気温14℃、水温20.4℃。速度は17.5ノット。 今日からブリッジ(操舵室)の開放が始まります。

<コントラクトブリッジ教室(初心者編)>
9:00から1時間、コントラクトブリッジ(カードゲームの一種)の教室 があるというので早速これに出かけました。 ブリッジは前に「飛鳥」で別の先生から教わって以来です。その時はゲーム 中心でしたが、今回は「せり」の部分を中心に、講義形式で教えてくれ ました。結構頭を使うのでハード。今回のクルーズで6回開催とのこと。

<珍しい避難訓練>
10:30から全員参加の避難訓練です。救命胴衣を着てデッキに集合する 訓練は本当に久しぶり。ふじ丸の救命胴衣は昔ながらのヒモで結ぶタイプ。 きもーち船の揺れが収まったのは、訓練に合わせて針路を変えてくれたからだそうです。

<入国説明会はパス>
11:15からグアムサイパンの入国説明会がありましたが、既に渡航書類が できている人は必要はないとのことでパス。

<揚げ物がおいしい>
昼食は和食ですが、ポークフィレの変わり揚げや春雨サラダ、肉じゃがと いった庶民的なものなので気楽に食べました。とんかつはパスしようと 思ったのですが、食べてみたらサクッとやわらかく美味しかったので 全部食べてしまいました。冷め切ってもいなかったし。ご飯も出ましたが おかめうどんつき。お昼に必ず麺が出るのもMOPASの特徴のようです。

<ブリッジと通信室へお邪魔>
午後は特に用事がなかったので、操舵室へお邪魔します。見学の人が数人。 12年前からお世話になっている二等航海士に挨拶。初めてお会いしたときは、 次席三等航海士だったのに立派になったなぁ、と思います。南鳥島には一度 だけ行った(そばに寄った)ことがあるとのこと。
SHOTがまだ通信室を見たことがないというので、隣の通信室も見学 させてもらいます。今はたった二人で見ていて、夜はお休みとのこと。
この後、私は体力温存のために少しお昼寝。SHOTはジグソーパズルに 向かい、パズル好きのおじさんと仲良しに。14:30にはもう完成していました。

<さすがにすばらしいN響の演奏>
アフタヌーンティーはN響の生演奏がBGMという贅沢さ。 ヴァイオリン2、ビオラ、チェロ、コントラバスという組み合わせで、 よく聞くクラシックの曲をいくつか披露してくれました。 さすがに音が素晴らしいし、5人のタイミングもよく合っています。 アンコールには「20世紀を代表する音楽といえば、やはりこれでしょう」 とビートルズの"イエスタデイ"。それぞれの楽器がソロを奏で、美しいアレンジ とハーモニーに涙が出るほど感動しました。 私は次のカルタ練習会に行こうと席を立ちかけていたのですが、残っていて よかったと思いました。 お菓子(アマンディーヌというタルト)もおいしかったです。

<圧倒されたカルタ練習会>
今までに乗った年末年始クルーズでのカルタといえば「いろはかるた」 を指していたのですが、今回は初めて百人一首の方の専門の先生が乗って いるというので、和室に出かけてみます。
先生は思ったより若くて28歳の中学の教師。奥様と一緒に正式のカルタ のとりかたというのを見せてくれましたが、あまりの素早さと、札が一気 に飛び散る激しさに参加者はみな圧倒されて逃げ腰に…。正式なカルタ取り も知らない私は帰りたい気分になりましたが、皆でやるときは単純に札を 取るだけだったので、緊張しながら最後まで残りました。参加者の中には カルタを本格的に読める人がいたり、歌を沢山憶えている人が多く、 周りとの差をひしひしと感じました。が、札を取った枚数は私が一番多く なってしまい、「たまたま」と言い訳するのに必死。 何度も通うといいものが貰えるというので、また行こうと思います。

<キャプテンの約束>
17:30からキャプテン主催のウェルカムパーティ。ドレスコードはフォーマルです。 船が相変わらず揺れているのでハイヒールなどはくと足元が危険。 挨拶に立ったキャプテンは「この揺れは20世紀中は続きます」とのこと。 裏を返せば21世紀になったら止むのでしょうか。 発達した低気圧が1,000キロほど後ろにいるらしく、その影響だそうです。 また南鳥島がいかに遠いかという話もされました。キャプテンも 一度だけ行ったことがあるそうです。 「何でこんな目に遭ってそんな島に行くんだ、とお怒りの方も いらっしゃるかもしれませんが…」と揺れをテーマに笑いをとる キャプテンの話術にお客さんは大喜び。

<やっと洋食>
ウェルカムディナーは待ってましたの洋食。「新さくら丸」のラストクルーズ 以来のオニオングラタンスープが嬉しい。 メインの牛ヒレのパイ包み焼きが、 あたたかくやわらかく美味。そして付け合わせのポテトが最高。
デザートは、トランシュ・オ・フロマージュ ラムレーズンアイスクリーム添え。 小ぶりのチーズケーキとアイスクリームの間にクリームやチョコレートの飾りと 赤いソース、緑のピスタチオが散らしてあって、白いお皿がパレットのよう。 MOPASのデザートは(メイン料理も)色づかいやデザインが工夫されて いて、目で見て楽しいのが特徴だと思います (デザートについては、びいなすにもぜひご一考いただきたいと思います)。 食後の紅茶(コーヒーやエスプレッソも選択できます)も日替わりで 説明つきなのが嬉しいです。

目にも鮮やかなデザート デザート / コンサート 水越けいこさんのコンサート

<水越けいこさんのコンサート>
私は全然知らない方なのですが、ファンも多いとのことなので メインショウの水越けいこさんのステージを見に行きました。 女性ばかりのメンバーで、アットホームな感じ。 知っている曲は一つもありませんでしたが、まぁまぁよかったと思いました。 頭上のミラーボールが激しく揺れているのがとても気になりました。(^^;)

<パスした夜食が…>
今夜は夜食はパスして早く寝ようと寝支度をしていたら、SHOTが 夜食から戻ってきました。稲庭うどんがとてもおいしかったとのこと。 うーん、くやしい。今回のクルーズでは夜食を半分パスする予定でしたが、結局パスした のはこの晩だけで、後は全部行ってしまいました。しかし、SHOT曰く 稲庭うどんが一番美味しかったとのこと。
今夜もまた時計を30分早めてから寝ます。睡眠時間を30分削られる ようで痛いですが、後半は逆に楽になるはず。 寝る頃になってから、揺れがますます激しくなった気がします。寝てる 間に飛ばしてしまおうというのでしょうか。かえって眠れないんですけど〜。

(つづく)

 

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10559 ふじ丸 New Yearクルーズ(3)〜12/31 中止が相次ぐイベント〜

*** 12月31日 ****** 日の出6:55頃 日没17:15頃 くもり

<今日の目標>
・20世紀最後の日を悔いなく過ごそう

<まだ揺れている>
6時すぎ起床。夕べは揺れたと思ったらまだ揺れています。 外は曇り。雨も混じっているようで、今クルーズではなかなか外へ 出ることができません。 昨日と同じく6:30からモーニングコーヒー。今日は「ミルクは半分」 が通じて、コップに半分のミルクとコーヒーをもらいました。

<家族連れで参加のエンターテイナー>
7:00からおはよう体操。天気がよければスポーツデッキでやるはずが こちらも外へ出られる状態ではありません。体操をに来ている人の中に お子さん連れのN響のメンバーもいました。こうしてみると普通の人たち。

このクルーズでは小学生以下の子供たちが10数人乗っていたと思い ますが、一般の方よりもエンターテイナーの家族の子供たちが多かった ように思います。みんないい子のようで、迷惑に感じたことは一度も ありませんでした。SHOTは、江戸里神楽の太鼓叩きの男の子と パズル仲間になって、「パズルのおじさん」と追い回されていました。 エンターテイナーの家族たちは、食事の時は後で入ってきてすみの テーブルを使ったり、寄港地でのシャトルバスも最後の便を使うなど なんだか可哀相になるほど一般の後に回っていました。

そういえば、グアムの入国管理官と税関の人も食堂では一番奥の席を 使っていたようです。私たちが和食の時も洋食を食べているようで、 あっちが食べたいなぁと遠くからうらやましげに見ていました。

<8時の挨拶>
今日も朝食中にブリッジからの放送が入りました。気温20℃、水温 23.6℃。随分あがりました。風速21m、速度は変わらず17.5ノット。 キャプテンが、明日の南鳥島は右回りに一周回る予定と言うのを聞いて ヤッタ!と大喜び。「今日は20世紀最後の日です。やり残しがないよう 今日のうちにやってしまいましょう」と言われても海の上ではねぇ…。

<船内放送に苦笑い>
9:00-10:00はコントラクトブリッジの教室へ。毎回資料が配られて どんどん新しいことを教わるようです。1回目に比べて人数が少し 減ったのは揺れのせいか、ペースについていけないせいか。

先生が大事な説明をしているとき、ピンポンポン…と船内放送が 入りました。この日はアメリカ合衆国の入国管理局と税関の面接手続き が予定されているので、それかと皆真剣に聞き入っていたら「本日 10:30から予定されていた輪投げ大会は天候不良のため中止になり ました。くりかえしお知らせいたします…」これを聞いてガックリ。 そういうことはいちいち放送しないで欲しいなぁ、と思いながら 講義の再開。
しばらくすると、またピンポンポン…と放送が。 「本日予定されていました入国と税関の面接は中止になりました。」 少し間をおいて「理由は、入国審査官が船酔いになったためです」 船内のあちこちでため息とも笑い声ともつかない反応がありました。 日本からはるばる船に乗ってきてこの揺れでは、仕事とはいえ 可哀相かも、と同情する声も。しかし、放送で船酔いとまで言う とは…審査官の面目丸つぶれでは?と苦笑いしてしまいました。

<風速30mでも空いているブリッジ>
時間があいたのでブリッジ見学。いつのまにか船内のあちこちに お正月飾りや鏡餅が飾られていました。ブリッジの入り口にも頭が ぶつかりそうな大きなお飾り。 外は荒れ狂う海。泡立つ波。風速30m。揺れ自体は驚くほどでは ないのですが、東京を出たからずっとの揺れ。こんなに長いこと揺れ が続く体験は初めてです。ブリッジ自体は平和そのものなのですが、 外はまるで嵐。これで明日は初日の出と南鳥島が見られるのかと 不安になってきます。

荒れる海 強風とうねりで荒れる海 / 無線室 ふじ丸無線室のお飾り

<昼食は炭水化物いろいろ>
お昼は洋食!とはいえ和洋の炭水化物が色々出ました。チキンの グリルに添えられたバーミチェリ(パスタの一種)、パン、蟹と卵 のピラフ、さらに鴨なんばんそば。夜に年越しそばが出ると思う のでお昼にはないと思いましたが甘かったようです。
窓側の席に座りましたが、時々しぶきがザーッと飛んできて一瞬 視界が真っ白になり、濡れるわけではないのに思わず身をひいて しまうほどでした。
13時ごろブリッジのキャプテンから放送が入ります。後ろに発達 した低気圧があり、予想に反してなかなか勢力がおとろえない、 もう少しご辛抱を、とのことでした。今まで揺れる船には何度も 乗ったけれど、昼間にキャプテンから放送が入るなんて異例かも。
やがて、大浴場閉鎖の放送が入ります。揺れて危険だからとのこと。 午後の餅つき大会も中止になりました。

<講義でお昼寝>
13:15-14:30、「南鳥島・マリアナ諸島概説」という専門家の講義 があるので1Fのシアターに行きました。なかなか情報が手に入らない 南鳥島の話を聞きたかったのです。

  ・一番高いところで9mという平たい島
  ・9家族14人が住んでいる。気象庁の職員と海上自衛隊員。
  ・1週間に1度、自衛隊が硫黄島経由で物資を補給に来る。
  ・1300mの滑走路があり、その周りに溝をつけて雨水をため、
    洗濯などに使っている。  飲料水は海水から取っている。
ということを聞きましたが、すぐに話は南太平洋の島々の方へ行って しまい、揺れも手伝って睡魔が…。

<2枚目のジグソーパズル>
気持ちよく寝たあとSHOTを探しに行ってみたらパズルコーナー で発見。「2枚目のパズルが出たよ」と、パズル好きのおじさんと 早速とりかかっています。1枚目のパズルはスタッフが糊づけして くれて乾かしている最中でした。
2枚目の柄は、赤富士に鶴二羽、それを松が囲んでいる日本画風。 無地の部分や同じような松が多いので、なかなか手ごわそうです。 夕方のカルタまで昼寝しようとしていたのに、結局私も参加。 通りすがりの人たちが加わったり「大変ねぇ」と声をかけてくれたり なかなかに交流度の高いパズルコーナーでした。

ジグソーパズルコーナー

<和風のお茶もあります>
毎日15:00からアフタヌーンティーが出ていましたが、この日は それと別にサロン「桜」にお茶席が用意されました。イスにかけた まま形にこだわらずに、というので出かけ、美味しいお抹茶と和菓子 を頂くことができました。今クルーズではあと2,3度お茶席が あったようで、さすがに年末年始クルーズだなぁと思いました。

他のイベントでは「第九合唱の集い」なんてのもありました。 大晦日のイベント「ゆく年くる年」でN響、邦楽、ハワイアンの 音楽と一緒に皆で歌うんだそうです。合唱の好きな私の両親は 喜んで出かけていました。

<今日もカルタ>
パズルをし続けるSHOTとは別に、私は今日もカルタ教室へ。 なんと、いつもSHOTと仲良くパズルをしていたおじさんが 実はカルタの方も常連さんだったと気づきました。
教室でやることは普通のカルタ取りなのですが、最初に見せて しまった本式の取り方などからカルタは敷居が高いようで 出席者はいつも5,6人と少な目。でもスタッフも加わって二組に分かれ、 熱の入った取り合い合戦が行われました。その間、床の間の掛け軸 は狂ったように揺れまくっています。揺れる船で細かい字を 読もうと下を向いていたわけですが、酔うことを忘れるほどの 盛り上がり。途中、激しい横揺れ(震度5の地震のような揺れ) があったのですが、飛び散った札を集めるのに夢中になって 気になりませんでした。

(つづく)

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10560 ふじ丸 New Yearクルーズ(4)〜12/31 揺れる大晦日〜

<20世紀最後の夕食>
また和食です。どうも肩が凝ります。夜食の年越し蕎麦を 考えて、結構残してしまいました。でも、デザートのラ・フランス はちょうど食べ頃で美味。三色羊羹も水羊羹のような軽さと 手作りの上品な味がおいしかったです。
少し揺れが収まったような気がするのは気のせいかな。

<エスカレートする揺れ>
夕食後、なんだかまた揺れがひどくなってきたようです。 船尾にある洗濯室から船首の部屋に戻ってくると、 途中で足が前に踏み出せなくなるほど。トイレに入ると 便器から前に放り出されそうになりますし、服を着替えるのに 片足で立つことができません。文字を書くのもままならず、 手はテーブルにしがみついているだけ。
実はこの晩、窓辺に置いていたSHOTの双眼鏡が床に 落ちて歪んでしまったのです。それで危険を感じ、パソコン、 カメラなど大事なものは床やベッドに置くようにしました。

今夜の第九の発表会に備えてベッドで楽譜を見ていた父が、気分が 悪いと言い出しましたので、2Fインフォメーションに薬を取りに 走りました。もうすぐ本番なのに大丈夫なのでしょうか。
途中パズルコーナーに酔ったら、SHOTが 例のおじさんと二人でパズルに熱中していました。
両親は酔い止めを飲んだ後、この部屋は危険だからと3Fの サロン「桜」に避難。私は大丈夫と部屋に残ったのですが、揺れ は収まるどころかエスカレートしている様子。テレビに出るGPSの数値を 見ると、速度は17ノットから16、15、14ノットと落ちています。 それでも揺れは変わらず。

船の揺れはローリングとピッチングの他に4種類あると聞 いていましたが、それを全部体験しているんじゃないかと思うような揺れの連続。 横に水平に激しく揺れたり、前後、左右、上下あらゆる方向に 揺れています。
私も危険を感じてきたので、3Fのパズルコーナーに避難。 すでにパズルは難しいところを除いて殆どできていました。 私は無地の部分を担当。たまに通る人が「揺れて いるのによくやるね」と声をかけていきましたが、あの部屋 にいるより余程安全だと思いました。こうして20世紀最後の晩 は揺れとパズルで過ぎていきました。

<年越し蕎麦>
22:30から夜食。もちろん年越し蕎麦です。揺れにも関わらず 多くの人がダイニングに来ていました。サロンで休んでいた両親 もやってきて、暖かい蕎麦を食べて元気を回復したようです。 蕎麦の中身は、かまぼこ、油揚げ、ネギというシンプルなもの。 他には、にら饅頭、香のもの、和菓子、日本茶、でした。

<ゆく年くる年>
23時に一度部屋へ戻ると速度はさらに10-11ノットに落ちて いました。針路はずっとキープしていた128度から、112度に。南東から東よりになりました。 イベントに備えて揺れを抑えようとしているのでしょう。

さて「ゆく年くる年」は、パシフィックホールで大勢の参加者と共に 始まりました。元気な司会進行で第九の演奏が始まります。 N響の演奏、邦楽、ハワイアンでの第九が順番に演奏された後、ソプラノ 歌手がソロで歌います。その後、今まで合唱を練習してきた お客さんたちがインフォーマルの服装で舞台中央にあがりました。 船酔いでダウンが心配されましたが、大勢が元気に合唱。 その後、会場全体で蛍の光を歌いました。

そして、いよいよカウントダウン。実は日本時間より1時間 早いのですが、気にしないことに。10、9、8……3、2、1 21世紀!!
風船が飛び交い、再び音楽。よく憶えていないのですが、 それなりに賑やかな新年の幕開けでした。

すぐに今度は新年のイベントとして、獅子舞が始まります。獅子に 入っているのはなんとパズルで仲間になった人たちでした。1番前に座って いたこともあり、二度頭を噛まれました。縁起いいかも。
その後、エンターテイナー、スタッフ、キャプテン、機関長 などが舞台にあがり、客席にもグラスが配られて乾杯。 キャプテンは挨拶の中でしきりに揺れのことに触れ、針路を 変えたので明日の日の出に南鳥島が間に合わなくなりました と報告。31日の島の天気は雨。うーん、見られるといいけれど。 そのあと、水越けいこさんのリードで、全員で新年の歌。 アットホームで楽しいイベントでした。
もう1時。後は初日の出まで少しでも多く寝ておかねば。 21世紀になったのだから、揺れは収まるはずですが。

(つづく)

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10588 ふじ丸 New Yearクルーズ(5)〜1/1 初日の出と南鳥島!〜

*** 1月1日 ****** 日の出6:25頃 日没17:25頃 晴れ

<今日の目標>
・南鳥島をしっかり見よう

<久しぶりの青空>
初日の出は見えないかもしれないと半ば諦めながらも6時前起床。 夜中までひどかった揺れが少し収まっている感じ。窓の外を見ると 進行方向の空が赤く染まっています。おぉっ、これはもしかしたら 初日の出が見えるのでは?!と慌てて着替え外に飛び出します。

まだ薄暗い空でしたが、頭上の雲が切れて青空が見えています。 そして東の空は燃えるようなバラ色。水平線近くに雲はありますが 雲の合間から太陽が見えることは間違いないでしょう。10分程の 間に空の色がピンクから水色にどんどん変わっていきます。そして 6:27、雲の中に金色の太陽を発見。初日の出です。
今までに見た日の出の中で最高というものではありませんでしたが 東京を出てからずっと海が荒れ、雲っていた空を考えると、1月1日 になって青空が広がり日の出が見えたというのはドラマチックな 展開でした。夕べのしぶきでびしょ濡れになったデッキで、大勢の人 が無言のまま昇る太陽を見つめていました。 しばらく日の出を見ていたかったため、6:45-のおはよう体操は パス。

<船のおせち料理>
21世紀最初の朝ご飯はおせち料理です。ダイニングの入り口では 邦楽のグループが生演奏で迎えてくれました。 テーブルの上には、お屠蘇、お雑煮、お刺し身、鯛、折詰などが ところ狭しと並んでいます。一人に一つ小瓶の日本酒も。そのラベル が「21世紀 迎春 」それにMOPASマークもついていたので、記念に お持ち帰り。今朝はお茶にも昆布と梅が入っています。

折詰は二段あり、上はブリ、車海老、蒲鉾、伊達巻、お多福豆、 昆布巻き、くりきんとん、さくらんぼ型のお菓子、「ふじ丸」と かかれた緑の羊羹。下はお赤飯。2年前のにっぽん丸年末年始 クルーズとほぼ同じ内容でした。この他に、大勢で取るように テーブルの真ん中に数の子、田作り、黒豆、棒鱈の皿があり、 ダイニングの中央のテーブルにも、果物や大きな鯛、賀正ケーキ が並んでいました(この賀正ケーキ、誰も手をつけていなかったので そのまま帰ったのですが、その後どうなったのか不明です)。 これだけの料理はとても食べられないと分かっていたので 食べられるものだけ食べて、あとは勿体ないと思いながら残して しまいました。

お節料理のテーブル

今日も8時にキャプテンからの放送が入ります。現在位置は 北緯24°25″、東経153°50″。南鳥島まで12マイル(20キロ) の地点。南南西の風19m。8:50ごろ、島を左に見て一周 します、とのこと。ということは、もう島は見えているんじゃ…。 せっかくのおせち料理でしたが、慌ててダイニングを出ます。

<南鳥島!!>
デッキに出てみると、既に左手前方に平らな島が見えていました。 白いビーチにこんもりした緑。島の真ん中にロラン塔がすっくと 立っているのが目立ちます。双眼鏡で見てみると、住居なのか倉庫 なのか銀色に光る四角い人工物がいくつか見えました。 強風でブレそうだと思いましたが必死で写真を撮りまくります。 船はどんどん島に接近し、反時計周りに向きを変え始めました。

船が島の南を回ると風がおさまりました。それ、今のうち。 ブリッジから「風のない今が写真撮影に絶好だと思います」と キャプテンの声。 そして島の東側に来ると、雲っていた空から 日が射してきて、白いビーチがいっそうまぶしく見えました。 島の南側には海水浴によさそうな広い砂浜、珊瑚礁に守られて いるエメラルドグリーンのプールが見えました。ヤシの木が何本か 列のように並んでいます。

南鳥島 日本最東端 南鳥島!

早朝のせいか人影は見えず、ただこれだけの島だったのですが、これが日本の 最東端であることを思い、ここまでの道のりの長かったことを思う と、もう感無量でした。一般人が見る機会はまずない島です。 もしかしたら見るのはこれが最初で最後かもしれません。 このクルーズに来られて本当に良かったと思いました。 いつの間にか青空が広がっています。ここは日本で年間日照時間 が一番多い場所。濡れていたデッキも強い日差しで乾いてきました。
50分ほどで船は島を一周し、今度は針路を南西へグアムに向け ます。まだ揺れはやみませんでしたが、今日からいきなり夏に なったかのような明るさです。海もきれいな青になってきました。

<行かなかったイベント紹介>
9:15-船長より新年のご挨拶・賀詞交換会が開かれました。 樽酒の鏡開きもあるそうです。私は南鳥島を見続けていたので参加 せず。SHOTはお酒だけ貰いにいって、なぜか升を4個もらって きました。木製ではなく、黒いプラスチックだったのは意外。

9:30-はお正月遊びとして、羽根突き、福笑い、すごろく、こま回し などが開催されました。賞品としてカジノプレイ券が貰えたとか。 このクルーズでは、カジノプレイ券をカジノだけでなく、他のゲーム での参加料に使ったり賞品にあげたりと、カジノをやらない人にも 券を増やすチャンスがあって、いいシステムだと思いました。

<FAX送信>
私はこの時間、何をしていたかというと、無船室にFAXを送り に行っていました。同じくお正月のクルーズをしている「にっぽん丸」と「ぱしふぃっくびいなす」に新年の メッセージを送ろうと思ったのです。

無船室には通信長が一人いるだけでした。用件を伝えると事務的 に表情を変えないままFAXを送ってくれまして、「おいくらですか」 とたずねたら、「にっぽん丸は400円です。ぱしふぃっくびいなす は他社の船なので4千円です」と真顔で答えるので、一瞬びっくり。 そんなにかかるんだっけ?と焦りましたが、すぐに「っていうのは 冗談です。同じく400円です」と言われて力が抜けました。
出ようとしたらキャプテンが入ってらしたので、南鳥島が見られた ことへのお礼を申し上げておきました。

<お正月のカルタ大会>
10:30-私はカルタ大会。南鳥島の通過が重なったらパスしなくては と思っていたので、その前に島を堪能できて助かりました。
先生方はしっかり和服で登場。我々はラフな夏服…(^^;)。
今日は個人戦を2回行います。1回戦は若い女の子に勝ち、2回戦で当たったのは パズル仲間でもありカルタでは最強のU氏。下の句を聞いてから取る のは得意だったので接戦の末、最後に残った2枚の札のどちらかを 先に取った方が勝ち。山カケしたらそれが当たって私がかろうじて勝利。
2戦2勝した人には賞品としてカルタの小さな本と、MOPASの筆ペン セットが貰えました。カルタの本は今後おおいに役立ちそうです。

カルタ大会

<夏モードの船内>
お昼ご飯は和食。冷や麦に葛きり。すっかり夏のメニューです。 この葛きりが今まで食べた葛きりの中で一番おいしかったです。
昼食後ブリッジに遊びに行ったら、あららオフィサーたちの制服が 白い夏服に変わっています。朝は紺色だったのに素早い。天気も よくなって、船全体が明るい夏の雰囲気になってきました。
プロムナードデッキでは、この数日でついた塩を洗い落とす 作業が行われていました。やっと窓ガラスが奇麗になりそうです。

***補足***

<FAX受信>
この日の朝、日本本土のnabeさんから、年賀FAXが部屋に 届きました。陸上からのお便り、嬉しかったです。 nabeさんは2年前も1月1日にFAXを送ってくれたのです。 それから私も船にFAXする楽しみを覚えるようになったので、 nabeさんは船の楽しみを倍にしてくれた恩人です。

午後にはふじ丸からにっぽん丸へもう1本FAXを送りました。 送り先はエンターテイナーで乗船されているオペラ歌手の池田直樹さん。 1999年の白神山地クルーズでご一緒して以来、お手紙を送って くださっていたのでお返しです。
夕方、部屋にさらに2通のFAXが届きました。 にっぽん丸に乗船中の浜のNEKOさん&BUTAさんご夫妻から1つ、池田先生から1つ。 あちらは既にサイパンを出港し、東京に向けて北上中。 にっぽん丸も揺れている様子です。 返事を期待したわけではなかったのですが、すぐにお返事いただけて とても嬉しかったです。 池田先生は自作の「歓喜の歌」の作詞も送ってくれました。
こうやって離れている船同士で情報を交換するのって やってみるとなかなか楽しいものです。 これからも機会があれば送信したいと思います。

(つづく)

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10589 ふじ丸 New Yearクルーズ(6)〜1/1 海の上のニューイヤーコンサート〜

<ニューイヤーコンサート>
14:00-15:00はN響メンバーによるニューイヤーコンサートです。ステージは 舞台の上でなくホールの真ん中に設けられ、その周りをコの字型に 客席が取り囲んでいました。近くで聞きたかったので早めに行って 一番前の列に座ります。
内容は、ウィーンのニューイヤーコンサートに似せて、ヨハン シュトラウスの曲が中心。ソプラノ歌手も加わりました。この方は 歌わなければ、そこらにいる女子大生にも見えるほど小柄で若い女性 で、どうしてあんな声が出るのかと不思議に思うほとでした。 また、チェロの人が1〜2mしか離れていないところにいるので、 チェロの音がソロのようによく聞こえて、チェロを堪能できました。 楽譜も覗きこめるほどの近さです。こんな至近距離で演奏が聞ける なんて、陸ではできないことでしょう。

演奏も素晴らしかったのですが、N響の皆さんの気さくな態度も 気持ちいいものでした。曲を知らない人が音の切れ間で拍手をして しまっても「大丈夫ですよ」といった笑顔で応えていましたし、 アンコールのラデツキー行進曲でも、どこで拍手をしてどこで休む のか、バイオリンを弾きながら親切に教えてくれていました。 メンバーも若い人が多いですし、N響に抱いていた固いイメージが 崩れてきたようです。

N響のコンサートが終わると、お茶に行き、今度はハワイアンの 生演奏を聞きました。今クルーズは音楽系のエンターテイナーが 多く乗っているようで、色々な演奏会を楽しむことができます。

<キャプテンの新春トーク>
その後、今度は同じ場所でキャプテンのトークショー。 クルーズコーディネーターの大平さんが進行役をつとめ、いい感じで 合いの手を入れています。
今回のお話は、前半の揺れと南鳥島が中心でした。
・二日目の避難訓練で船を風下に向けたので時間をロスした。 時間がたつと共に、どんどん状況が悪化してしまった。
・南鳥島と直接連絡を取ることができない。天気を聞こうにも民間 には教えないとのことで、小笠原の測候所に聞いた。

あとは、新さくら丸の処女航海でエンジンが止まってしまった話、 グリーンフラッシュがよく見えるのはインド洋、 サイパンの水路の幅が狭いので横風が吹くと危険……、 などなど話題は世界に広がりました。

<新年からパズル>
夕食は和食。今日は一日和食です。昨日の夜から4食も続くと 疲れてしまいます〜。
この後、新春演芸会があったのですがパスし、なぜかジグソー パズル。20世紀中に終わらなかった赤富士のパズルをこの夜 多くの人の協力によって仕上げました。1枚目のパズルは既に 糊も乾燥し、額に入れてありました。どこかに記念に飾って くれるのかな。
毎晩、パズルコーナーの先にあるカジノコーナーに行こうと 思うのですが、気がつくとパズルにひっかかってしまい、そこ から先には行けないのでした。

パズルができたと喜んでいたら、通りがかったスタッフが 「次のを出しますね」。言葉通りに、夜のうちに3枚目のパズル が出てきました。今度はクリスチャン・ラッセンのイラストで 海中を泳ぐイルカの親子です。今回はFSHIPのメンバーが主力と なり、まず縁を作り、ピースを色分けするというきちんとした 段取りで開始しました。
夜食(ワンタンスープ、中華ちまき)を挟んで24:30までパズル。 船の方がどんどん新しいパズルを出してくれるので、こちらも 負けじと張り合っているようです。一体新年から何をやっている のでしょうね。

明日も終日航海日です。12月29日に東京を出てからずっと海 の上。こんなに終日航海日が続くのは初めての体験です。

(つづく)

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10624 ふじ丸 New Yearクルーズ(7)〜1/2 パズルに燃える日々〜

*** 1月2日 ****** 日の出6:35頃 日没18:00頃 晴れ

<今日の目標>
・三つ目のジグソーパズルを仕上げてしまおう

<パズルを早く仕上げないと>
今日も6時すぎ起床。日の出を見てから、6:30-モーニング コーヒー、7:00-おはよう体操、7:30-朝食という同じパターン で行動します。 今日も晴れて青空。海は青いし、夏の雲が出ていて、南に来たの だなぁと実感します。

モーニングコーヒーが出るサロン「桜」の入り口の近くにジグソー パズルが置いてあるので、近くまで来たついでに捗り具合を チェックするのが習慣化しました。明日、グアムに入港するためか、 「今日の午後からパズルを片づけます」と張り紙がしてありました。 途中で片づけられてバラバラになってはたまらないと思い、 パズル愛好者たちは午前中に少しでもピースを埋めようと必死です。 私も午前のイベントが始まるまでイルカのパズルに協力。 そのうち、スタッフから午後までパズルを置いておいてもいい という知らせが来ます。安心してスピードダウン。

イルカのジグソーパズル3枚目のジグソーパズル

<行きたいイベントがバッティング>
今朝のイベントをチェックして、困ってしまいました。
10:30-11:45 コントラクトブリッジ教室
10:45-11:45 カルタ会

それまで毎回出席して楽しんでいたブリッジとカルタが見事にバッティング。 同じ時間帯に他にも3つのイベントがあります。今日から始まるウクレレ 教室も重なっていました。残念ですがどれかを諦め、どれか一つを選ばなく てはなりません。そこで、途中で休むと辛そうなブリッジを選択しましたが 新しく習うルールや約束が多くて頭がパニック。

<お昼はビュッフェ形式>
今日の昼食は今クルーズ初めてのビュッフェランチ。天気がよければ スポーツデッキでやるとのことでしたが、天気はいいものの揺れが続いて いるので場所はダイニングになりました。
メニューは、中華風スープ、コロッケ盛り合わせ、グラタン、カレー、 うな重、ネギトロ丼、ピザ、そうめん、サラダバー、フルーツ、白玉ぜんざい、 ゼリーとプチケーキ、アイスクリーム4種、烏龍茶、ピーチジュース、などなど。

<初夢ナンバーズ発券>
13:00-13:30の間、3ケタの数字を当てると賞品(カジノ券?)が貰える 初夢ナンバーズの発券がありました。無料で参加できるとあって大混雑。 とりあえず、適当な数を登録しておきました。

<外をお散歩>
あまりに天気がいいので外を散歩。船で外に出られる部分をぐるぐると 歩いて青い空と青い海を満喫しました。プロムナードデッキからは、青い フィンスタビライザーがよく見え、写真にもはっきり撮れました。
船首付近では、白い大きな海鳥が船と一緒に飛んでいました。 白カツオドリかも。2羽ほどでしたが、今クルーズで初めて 見る鳥だったので嬉しくてこれも写真に。陸が近いということかな。

<入国・税関審査なし>
船内新聞には、この日の午後、延期されていた面接手続きが予定されて いたのですが、結局中止になりました。きっと船酔いされた入国管理官が 気をつかってくれたのではないかなぁ、と思います。 とりあえず、時間を気にしなくてよかったので気が楽になりました。

<三枚目のパズル完成>
サロン「桜」では落語があったようです。他にもフラダンスや英会話や アートクラフトなどイベントがあったようですが、静かな船内でパズル に再び取り組みます。今日は仕事がないという太鼓&獅子舞のスタッフも 加わりパワーアップ。小学生の子が床に落ちたピースを探すのに大活躍。 「今日中に終わらせよう」という目標が、やがて「15時までに終わらせて 気持ちよくお茶に行こう」となります。落語が終わった人たちも応援して くれて、15時すぎに見事完成!虹色の海を泳ぐイルカたちの奇麗なパズル でした。

万歳をした後、大急ぎでお茶へ。今日もN響のコンサートがあるので 席を両親にとっておいてもらい、コンサート直前に滑り込みました。 今日はバイオリン、チェロの独奏とソプラノ独唱が中心。馴染みのある曲や 懐かしい日本の歌が多く、楽しいステージでした。一番前で聴いたので 音のシャワーを存分に浴びた感じ。

N響コンサート

話はパズルに戻りますが、船にあるのはこれで最後らしいので、 冗談でスタッフに「グアムに着いたら ジグソーパズルを買ってきてくださいね」とお願いしておきました。 スタッフもニコニコして「買ってきます」と答えていましたが…。

(すぐ続きます)

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10625 ふじ丸 New Yearクルーズ(8)〜1/2 船上プラネタリウム〜

<子供が強い輪投げ大会>
16:00-前回中止になった輪投げ大会に顔を出してみました。スポーツ デッキへ出た途端「蒸し暑い!」。
一人7個くらいの輪を渡されてまず練習。 9本のピンに向かって輪を投げ、入ると位置により1−9点が貰えます。 4チームに分かれて団体戦で合計点を競うというものです。
実は練習を見ていて、どうも子供の方が輪が入りやすいことに気づき ました。それなら子供が多いグループに入ろう、と子供が半分を占めているチームにちゃっかり入ってしまいました。
案の定、我々のチームは子供たちの点数稼ぎで上位に。私など2回目 は0点だたったのに、大人が足を引っ張った分、子供が頑張ってくれて 総合点で1位。個人の最高点も我々チームの小学5年生の女の子。 賞品としてチームメンバーにMOPASのボールペンをくれて、記念撮影 してくれました。

2年前の年末年始クルーズでは、同じように子供たちと一緒のデッキゲームに参加して 子供のわがままに振り回されてひどい目に遭ったのですが、今年は全く 逆で、お子様のおかげで大人がいい思いをさせていただきました。

<初夢は運に遠く>
早目に夕食のダイニングに行ってみたら、ダイニング前で初夢ナンバーズ の抽選会が開かれるところでした。しかし、スタッフばかりで見学のお客さんは 二人ほど。そこへ加わって盛り上げるのに協力しましたが、矢が当たった 数字は自分が書いたものとかけ離れていました。そうそう運は来ないですよね。

<ふじ丸のモンブラン>
夕食は洋食。珍しい料理で「オッソブッコ」という子牛すね肉の煮込みが 出ました。骨の中の髄を食べるための小さなスプーンを初めて見ました。
デザートはモンブラン。思わず、「おりえんとびいなす」で出た特大のモンブラン を思い出しましたが、ふじ丸のは、丸いスポンジとパイの上にマロンクリーム が軽く絞り出されたものでした。周りはアングレーズソースにピスタチオを 散らしたもの。少量で上品なモンブランでした。

<グアム入港対策?>
この夜、船内には変化が少しありました。ジグソーパズルのテーブルが 片づけられたほか、ベランダに出ていたいすとテーブルが奥にひっこめられて 通路が広くなり、船内のあちこちにあったお正月飾りが片づけられたり 場所が変わったりしています。これはきっと明日のグアム入港後の沿岸警備隊 の検査のためではないかと思いました。確かにモノが片付いていた方が 安全に歩けると思いますし。でも、いつもと違う船を見せるのはなんだか 違う気も…。

<船上プラネタリウム>
21:30-「21世紀の星を見よう」ということで星座教室が開かれました。 夕方から雲が多かったので中止かと思ったのですが、無事に開催。この時間に なったら、船の上の空だけ雲がなくなったようです。
電気を消してくれたスポーツデッキで、座ったり寝転んだりして星を眺め ます。南に来たせいでオリオン座やシリウスが随分高い位置に見えました。 明るく目立つのは木星、土星。すばるもよく見えて「初めて見る」と感動する 人も。双眼鏡を使うと、木星の衛星まで見えます。少々難なのは月が明るい こと。前方には陸の灯りも見えていました。
三等航海士のお話が終わってデッキから立ち上がってみると、嫌な予感 はしていたのですが、SHOTのクリーム色のポロシャツは黒い水玉模様に なっていました(^^;)

デッキに明りがついてしまったので、操舵室前の船首のデッキへ移動して 再び星空を堪能しました。三日月の光が海に映って、月まで一直線の光の道が できていました。なんとかしてこの写真を撮ろうとしたのですが、カメラには 暗すぎて駄目なようです。

<ビーフンも冷やすの?>
ジグソーパズルが片づけられて暇になった夜は、早々と夜食へ。
今夜は、冷やし米麺、いなり寿司、和菓子(あんこの玉)、香の物(きゅうり の漬物)、日本茶。冷たいビーフンを食べるのは初めて。そうめんのように、 タレにつけて食べましたが、驚くほどおいしいというわけではありませんでした。

寝る前にもう一度、星と月と陸の灯りを眺めてきました。外はあたたかく 適度に風が吹く心地よい夜でした。こんな夜を過ごすのも船ならではのこと。 次にいつこんな思いができるかわからないので、今を大切にしないと。

明日はいよいよ5日ぶりの陸地。グアムに入港します。

(つづく)

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10652 ふじ丸 New Yearクルーズ(9)〜1/3 グアム入港・やっと陸地〜

*** 1月3日 ****** 日の出6:45頃    日没18:05頃     晴れ
                    グアム入港8:00  グアム出港20:00
<今日の目標>
・沿岸警備隊の検査の見学
  (救命いかだが開くところを見よう!)

<入港は見逃せない>
西に向かっているので日の出は遅くなっていますが、6時前に起床。 6:05ごろの赤く染まった空がとても奇麗です。水平線のあたりにモクモクと 南の海らしい雲が固まっていました。海はおだやかで波はなく、表面が ねっとりした感じに見えます。
下のデッキでは、ツナギを来た人たちがもやい綱の準備を始めていました。 船が活気づいてきた感じ。6:30には船首に社旗が揚がりました。

もうグアム島が水平線いっぱいに横に広がって見えています。太陽も島から 昇りました。6:45頃、星条旗を揚げたタグボートが近づいてきて、 パイロットをふじ丸に乗せたあと、船を先導して港に向かいます。 大勢の人がデッキに出て日の出とグアムを眺めていました。船酔いした という入国管理官の女性も。どんな思いで故郷を見ていたのでしょう。 彼女はしっかりカメラを持っていてグアムを写していました。

グアム島から昇る朝日 グアム島の向こうから昇る朝日

入港風景が見たかったので、今日はモーニングコーヒーも体操もパス。 朝食に遅れて行ったら、ベーコンとハムのグリルがきれていて、追加 されたのはベーコンだけ。いつもは2種類ある卵料理も今日はゆで卵のみ。 食べていると窓の外に黒々とした崖が見え、反対側には長い防波堤。気になる ので食事を早々ときりあげて再びデッキへ。

既に岸壁は目の前。2年前に来たときと同じ景色です。短パンにTシャツ というラフな格好の日に焼けた青年たちが綱を受け取ってくれました。綱がピン と張るとシャワーのように水がこぼれ落ち、その下で奇声を上げてはしゃいでいました。 茶色い大きな犬が一匹、船を出迎えるかのようにやってきました。
タラップが出てくると、グアムの制服を来た人たちがすぐにやってきて 何か話している様子。その人たちとは別に紺の制服とベージュの制服の数人が やってきました。この人たちがコーストガードなのかな。

<検査開始>
やがて、バスが何台も乗下船口の前まで来て、オプショナルツアーに行く 人や、町までのシャトルバスを利用する人がどやどやと降りてきました。 我々は一日船に残るつもりでしたので、デッキで手を振ってお見送り。 我々と一緒に揺れる航海をした入国管理の女性は元気よく陸を歩いていました。 まだ朝9時くらいでしたが、日なたと日陰の温度差が激しく、日なたでは 数分も我慢できないほど。岸壁と反対側の海を覗くと、小さい魚の群れが よく見えました。

今日の船内新聞によると、グアム出港までお茶と食事以外のイベントは 一切なし。美容室もお風呂もやっていないので、人がいない間にゆっくり散髪、 入浴をしようという目論見は外れてしまいました。
いったん静かになったかのように思えた船内では、グアムから乗り込んだ 制服の人たちが大股で歩きまわり、船の人も慌ただしく案内をしている様子。 サロン「桜」で最初の打ち合わせなのようなものがあった後、船内の あちこちに制服組が散らばったようです。ダイニングにも人が入っていきました。 ちょうど9:30-お茶だったので、見学ついでにとダイニングへ。
注文をとりに来た人が「今朝は検査のため少々ざわついていまして申し訳 ありません」と謝りに来ました。奥では食堂のスタッフが一人のアメリカ人を 囲んで立っていました。何かチェックされているようです。何も聞こえないのに 空気に緊張感が漂っています。 お茶はココナッツティー。お菓子はなし。我々の他に入ってきたお客さんは 3人だけ。お茶を飲み終えた頃、検査の方も終わったらしくスタッフたちが解散 しました。テーブルやイスを元にあった場所に戻しているようです。

ダイニングルームから見るグアム港の風景 船内は緊張した雰囲気ですが、ダイニングからは穏やかな風景が楽しめます

制服の人がいなくなってしまったので、ダイニングを後にしました。 次はどこへ行こうかと無線を聞きながら船内をブラブラ。 5階の自動販売機コーナーへ通じるドアが、いつもは開いていたのに 今日は閉じられていました。ドアにはもともと「防火扉開放禁止」と書いて あります。ということは、開いている方がまずいのかな? それはともかく いつも歩いていた廊下に壁ができたようなものですから、最初はあれ?ここは どこだっけ?と戸惑ってしまいました。同じく、普段通りに歩いていたのに 道に迷ってしまった、というお客さんもいました。

あたり前ですが無線は英語。日本側は誰が対応しているのかわかりませんが とても奇麗な英語を話していました。エアコンのフィルターをチェックする というので三等航海士が制服の人を案内しているのとすれ違いましたが、 彼も英語でペラペラ。船の人って全員が英会話できるのね、と感心。

<ヘリコプターに人間がつるされている>
我々が一番楽しみにしている救命艇を降ろす作業はまだ始まらないようなので 海側デッキの日陰の部分で景色を見ながらぼんやりと休んでいました。 向こうに見える山からヘリコプターが飛び立って湾内をぐるっと一周しています。 観光用のヘリにしてはごついなぁ、と思っていたら、双眼鏡でそれを見ていた SHOTが「あれ、人がぶらさがっているよ」と驚いた声を出しました。 よーく見ると、ヘリからぶらさがった1本のロープに縦に5人の人間がぶらさがって いるのです。それも両手両足を広げて大の字になって空中を運ばれていきます。 下は海だけれど落ちたら死ぬだろうな、角度もついているし相当恐いだろうなぁ、 と思いながら恐いもの見たさで見学。

ヘリは湾を一周すると山の向こうに着陸し、数分するとまた5人をぶらさげて 飛んできました。地図によると向こうにあるのは海軍基地。ということはこれは 訓練なのかな? 中には、手足を広げず大の字になりきらない人もいました。 きっと恐くて広げられないのだろうと解釈。小さく見える人間がアーサー・ランサム の本で見た、手旗信号をしている人型の文字のように見えました。

<ブリッジから放水?>
検査はどこか奥の方で行われているらしく、我々が見られる範囲での船内の 動きがなくなってしまいました。今のうちに睡眠不足を取り戻そうと涼しい部屋で 横になっていたら、すぐ横でザーッという水の音。窓の外、海に向けて滝のような 水が…。慌ててカメラを持って外に飛び出したところ、ブリッジ脇のウイングから 放水されていたようですが、写真を撮る暇もなく終わってしまいました。 何だったんだろう???

<年があけても蕎麦攻撃>
午前中、シャトルバスで買い物に行っていた両親が大きな袋を抱えて帰って きました。午後から潜水艦に乗るため、お昼を食べに戻ってきたのです。 しかし、12時からのお昼が今日は少し遅れるようです。放送で「検査に時間が かかったため昼食の準備が15分ほど遅れます」とのこと。 あまり遅れると午後に予定がある人が大変だね、と心配しましたが、12:15に 無事ダイニングがオープン。
和食のお昼。メニューの筆頭ににしん蕎麦がありました。にしん蕎麦というと どうも年越し蕎麦を思い出してしまいます(「飛鳥」で年越し蕎麦に食べたからかも)。 年が明けたのに、毎日麺類を食べていると、なんだかまだ年内のような気分。 船に戻ってきたお客さんも多く、窓側の席はほぼ全部埋まっていました。

(すぐ続きます)

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10653 ふじ丸 New Yearクルーズ(10)〜1/3 乗組員の避難訓練・救命いかだが開く〜

<まだ続く検査>
コーストガードの検査はまだ続くようです。2−3時間で終わるのではと思って いましたが、午後も忍耐が必要なようです。船のすぐ前には海水浴によさそうな 奇麗な小さいビーチが広がっています。時間ができたら遊びに行こうと思って いたのにこの分では一日船にいることになるかも。
人気のない岸壁には車が数台。白い1台には小さくU.S.COAST GUARDS の文字。 ブリッジの上には、検疫中という意味なのか黄色い旗が揚がっていました。

今度は航海士が船内のあちこちにある火災報知器が作動するかを確認する らしく、制服の人と一緒に歩き回って無線でブリッジと連絡を取っています。 こんなに細かいことまでいちいちやるんだ、面倒そうだなぁと見ているこちらも 疲れてきました。
14時ごろ船内放送が「まもなく乗組員の避難訓練が始まりますが、お客様は 参加の必要はございません」と流れます。やっと…。デッキに出てみましたが 始まる気配はなく待つことしきり。同じ放送がさらに2度ほど流れました。 やがて頃、「一等航海士が行方不明になった」という想定になったらしく、船内が再び慌ただ しくなってきました。

<本格的な避難訓練>
そろそろ避難訓練が始まりそうだと思い、まだ誰もいないデッキで日陰のベンチ を見つけて待機。しばらくしてやっと、パラパラと人が出てきました。
驚いたのは、この猛暑に皆長袖を着ていること。そして手にはそれぞれ袋や 手提げを持っていて、その中身が食料や毛布なのです。 透けて見えた中には、"サッポロ一番"と書かれたカップヌードルやインスタン トラーメン、スナック菓子などがありました。本当に食料を持って避難するんだ と感心するやら笑ってしまうやら。手提げの中には客室では使われなくなった、 大マーク入りの毛布。そういう荷物を持った人たちが、それぞれのボートやいかだ 前に集合し始めました。

なんだか我々だけデッキにいると変だし邪魔かしら、と心配もしたのですが、 船内に入るドアのところも避難訓練の人たちが並んでいるし、ちょうど我々が いた日陰というのはテンダーボートの下で人がいなかったので、これ幸いと そのまま居残って見学することにしました。 紺色の制服の人が前を通りすぎましたが、我々船客にはニコニコして 「コンニチワ」と声をかけていきました。

点呼が終わるといよいよ救命艇を降ろすよう。それぞれのボートに人がついて 一斉に目の前の高さまですべり下りてきました。あっという間の出来事で、 あれ、もう下りちゃったの?という感じ。
次に、4号艇だけ実際に人が乗り込むことになったようです。何人かがデッキ から4号艇に順番に入っていきました。簡単そうに見えます。さらに下に降ろして 海に浮かべるのかと思ったら、乗り込んだ人たちがどんどん出てきてしまいました。 これ以上は降ろさないようで残念。
右舷側は岸壁なので船はおろさず点呼だけで解散になったようです。 3時のお茶を用意する人たちも免除されたようです。左舷側はまだ何か続くよう。 ふと見ると救命いかだのあたりに人が。こちらも開いてくれるのかなも。 まだ救命いかだが開いたところを見たことがなかったので、お願いと祈ります。

乗組員による避難訓練救命ボート 救命いかだ(Life Raft)が開くところ救命いかだ

一本のアームが海側に伸び、そこに救命いかだ一つがぶらさがっていました。 こうしてみると白いカプセルですが、これがどうやっていかだになるかドキドキ。 プシューッと音がして、カプセルが縦にぱっくりと割れました。中から くしゃくしゃになったオレンジ色と黒の布のようなものが現れました。 空気の音が続いて黒い部分が膨らんでいきます。子供用のビニールプールを 大きくしたような黒いボートに、オレンジのテントのような屋根がついた姿が 見えてきました。底には黒いビロビロしたものがいろいろぶらさがり、テント の方は船縁からてっぺんを結ぶ白いテープのようなものが何本もついていて 複雑な仕組みのようです。
カプセルが割れてから救命いかだができあがるまで、わずか1−2分でした。 面積では4.5畳くらいあるでしょうか。あとで触わってみたら黒いゴム部分は パンパンに空気が入って固かったです。写真を撮っていたら少し雨が降って きました。スコールです。

この救命いかだが出来上がったのを確認して、避難訓練は終わったようです。 厚着をした皆さんがほっとした様に帰っていきました。看護婦さんはコーストガ ードの一人と和やかにグアムの観光のお話などしていたようです。 救命艇は元の場所に引き揚げられましたが、救命いかだを元に戻す方は 大変なようです。 空気を抜くのに時間がかかるらしく、何分たってもなかなか小さくならず、 一人がずーっといかだを船側に寄せて引っ張っているのが辛そうでした。 ずっと見ているとお茶も飲めないし暑いので退散。とにかく見られて良かった。

(すぐ続きます)

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10654 ふじ丸 New Yearクルーズ(11)〜1/3 グアム出港〜

<ちょっとだけ下船>
アップルティーとマドレーヌのお茶を済ませると、夕方だから少しは涼しく なったかと下船してみることにしました。 5日ぶりの大地。船の脇は日陰でしたが、やはり暑いことは変わらず。船の そばをブラブラしていたら、今朝見た犬が船尾の日陰に座っていました。 一日中そこにいたようです。
向こうから砂埃をたてて自転車が2台走ってきました。船を見に来た観光客 かと思ったら船の人で、買い物袋を自転車を一緒に抱えて船のタラップを あがっていきました。ちらっと自転車を見ると、しっかりと「FUJIMARU」 の文字。やっぱり船に自転車って常備されているんですね。 自転車があったら、シャトルバスなどに頼らなくてもあちこち行けるのになぁ。

船への水の補給作業も終わったようです。グアムの水が奇麗ではないので 船側は渋っていたようですが。 水面下にうっすらと見えるバルパスバウや、フィンスタビライザのマークの 写真を撮り、乗下船口にいた人たちと少しお喋りして帰船。暑くて、船から 見えたビーチに行く気力も失せてしまっていました。この数分が我々のグアム 体験でした。

<混雑する洗濯室>
夕方になると、お客さんがどんどん帰ってきました。汗をかいた服を着替えて 洗濯する人が多いようで、洗濯機や乾燥機はフル回転。洗濯ものを乾かす 乾燥室では船が用意したハンガーが足りなくなって、自室から持ってくる人や 既に乾いている人の洗濯物を外してハンガーを使う人も。なんとなく研修船 じみています。 5階の乾燥室が大混雑でしたので、ちょっと遠いのですが広くて余裕のある 4階の乾燥室を利用することにしました。

<出港>
6時ごろ日没。雲だらけでしたが、雲に迫力があって天地創造の絵を見て いるかのようでした。奇麗な夕焼けを見たあとにまた和食の夕食。そして出港。
茶色の犬がまだいました。船のもやい綱がとかれると犬もまた立ちあがって どこかへ去っていきました。本当に船を見に来てくれていたのかな。
今日も星が奇麗に見えます。星座教室があった昨日よりよく見えています。 月も少し太くなって明るく輝き始めました。船首が波を切るザーッ、しゅるる という音が聞こえ、おだやかな上下動が始まりました。

<ホースレースゲーム>
20:45-ホースレースに参加してみることにしました。6頭の馬がすごろくの ようにコースを進み、真っ先にゴールした馬が勝ち。その1頭の馬を当てる というものです。お客さんがふる三つのサイコロで出た目の枠の馬が1つずつ 進むようになっていました。
ゲームに参加するにはカジノ券が必要です。一人何枚でも何枠でもかけられ 勝った場合、6倍の配当がカジノ券で貰えます。 4レースやりましたが、そのレースの名前と出走馬の名前がグアムや船に ちなんだ名前ばかりで、誰が命名したのかと感心するほどよくできていました。
「ゲーム」という感じで始まったレースは、馬が横一線に並んだり、ゴール 前に来たりすると応援の声で白熱。万一馬券がはずれても、はずれ馬券の 中から何枚かを選び船グッズをプレゼントするという仕組みで、こちらも大騒ぎ。 結局、あまり損をすることなく楽しくカジノ券を増やして終わりました。 増やしたところで、そろそろカジノにも行かないと。

ホースレースゲーム

<パズルがないので暇な夜>
いつも時間があればやっていたジグソーパズルが明日まで片づけられた ままなので、何となく行き場に困ってバーへ。ノンアルコールのカクテル 4種のうち3種まで飲んでみました。ミックスジュースといった感じかな。
あとはお決まりの夜食。今日は醤油ラーメンでしたので、それにひかれて 来る人も多かったようです。醤油味にほっとします。

この辺りは他にも島がいくつかあるので、遠くに灯りが見えていました。 ずっと何もない大海原を来ただけに、なんだか都会にでも来たかのような 気分がしました。 明日は二番目の寄港地サイパンに行きます。

(つづく)

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10682 ふじ丸 New Yearクルーズ(12)〜1/4 サイパン入港〜

*** 1月4日 ****** 日の出6:40頃      日没18:00頃     晴れ
                    サイパン入港8:00  サイパン出港17:00
<今日の目標>
・フィンスタビライザーが出てくるところを見よう!  

<サイパン入港>
6:20頃、日の出前のピンクの空を眺めに外へ。どこが違うのか言えない のですが、南洋に来たんだ!って感じがします。色が鮮やかというか派手というか。
太陽はサイパンの山の向こうから昇りました。ここまではグアムと似て いますが、サイパンの方が島が落ち着いていて自然のまま、という雰囲気が 海から見ただけでも漂ってきます。港もグアムのように辺ぴな場所ではなく、 島の真ん中にあるようで、ブイの列が岸に向かってアーチを 描いていました。海が透き通っているため、ブイの下に伸びている鎖まで 船の上から見ることができます。

船は、海水浴に人気の無人島マニャガハ島を左に見て進みます。 その向こうには白い波の筋が一直線に見えました。あれがリーフかな。 右舷側には浅瀬があるのか、一部白波が立っているところがありました。 遠くに見える崖の下は、海水が蒸発して霧のように白く煙っていました。 なんだか幻想的な風景です。 予定通り8時に着岸。目の前には観光用のボートの桟橋があり、観光地に 来たという感じ。

マニャガハ島マニャガハ島

<思いがけないお手紙>
遅めの朝食を終えて部屋に戻ったら、ちょうど船のスタッフが部屋に何か を届けに来たようで、SHOTが受け取っているところでした。 「代理店の方から預かってまいりました」と渡されたのは白い封筒。 表面には、Vマークと「Venus Cruise」という文字が印刷されています。 開けてみると、「ぱしふぃっくびいなす」に乗船されているSeiさんからの メッセージでした。
ぱしびいは1月1日にサイパンに入っていたので、わざわざ代理店を 介して、後から入港する我々に年賀状やらいろいろと渡してくれたの でした。思いがけないことで大喜び。Seiさん、ありがとうございました。

数日前、ぱしふぃっくびいなす、おりえんとびいなす、にっぽん丸の3隻が、サイパンで 検査に襲いかかられて大変だったそうです。船側にしてみれば、一日がかり の検査のグアムといい、サイパンといい、あまり入港したくはない場所 なのではないでしょうか。私個人的には、年末年始クルーズはグアム、サイ パンではなく、小笠原を中心に、硫黄島、南鳥島、沖ノ鳥島などを回れたら いいなぁと思っています。

<上陸>
今日も何も予定はないのですが、どこも行かないのも寂しいし、お土産 も買っておこうとシャトルバスでDFS(免税店)へ行くことにしました。 免税店までは車で20分くらい。途中、ハイアット・リージェンシー・ホテル にも寄り、海水浴の人たちはここで降りられるようになっていました。

さて、DFSに着いたものの、海外の化粧品やブランド物に縁のない 我が家は買うものがなくて困ってしまいました。勢揃いしている 「サイぱんだ」のぬいぐるみには笑ってしまいましたが、あまり かわいくなーい。

サイぱんだ「サイぱんだ」のぬいぐるみ

とりあえずSHOTが会社に持っていくチョコレートと船で食べる おつまみ、お酒を買いましたが、帰りのバスの時間まで1時間もあります。 ベンチも少ないしここにいてもダメと外に出てみましたが、あまりの暑さ にクラクラ。冷房の効いたDFSに逆戻り。そこに、FSHIPのお仲間が やって来て、すぐ近くにスーパーがあるとの情報を教えてくれました。 我々が店の南の出口から出たときは何も見えなかったのに、北から出たら なんだ、目の前にハファダイショッピングセンターがあるではないですか。 ここで珍しい品物を見たり、さらに食べ物などをゲット。こちらの方が 数段面白かったです。

<歩いた後の昼食はおいしい>
船に戻るとすぐに昼食。またまた和食です。でも、暑い中歩いて汗を かいたせいか、どれもこれも美味。 鮭の南蛮漬け、ロールキャベツ、牡蠣とネギの味噌炒め、月見山もずく、 柚そば、栗かのこ。 ロールキャベツはやわらかくて箸で切れるし、牡蠣の味付けがいいし、 こういう食事を夕食にも食べたいと思いました。

<この日の船内新聞から>
今日も昼間のイベントは一切ありませんが、美容室が15:00-18:00で 営業するというので、その時間になったら予約しようと思います。 それまでまだ少しあるので、この間に今日の船内新聞で気がついた記事 をご紹介します。

・洗濯ものが黄ばむ
昨日グアム停泊中にセルフランドリーで洗濯をした人から、白い服 が黄ばむという報告があり、原因を調べたところ、グアムで取った水が 日本の水ほど透明でないため起こったとわかったそうです。 解決策として、計算ではグアムの水は4日いっぱいで使いきる予定 なので、洗濯(特に白いもの)は4日を過ぎてからにしましょう、とのこと。 飲料水は日本の水を利用していますのでご安心ください。

といった内容でした。昨日聞いた、グアムの水が奇麗でないという話が 残念ながらこんな結果になりました。私も毎日洗濯していましたが 黄ばんだようには見えませんでしたが…。

・米国沿岸警備隊、米国公衆衛生局の検査は無事終了
ふじ丸は各種検査に合格したそうです。皆様のご協力に感謝します、と 書かれていました。この検査、不合格になったら一体どうなるのでしょう?

<初めてのふじ丸美容室>

15時になったと同時に美容室に電話をかけてみました。17時の出港までに 二人分のシャンプー&カットをお願いしたいと言ったところ、16時に予約が 入っているので、それまでに二人できるならOKとのこと。一人はシャンプー の時間がないので、お風呂かシャワーで洗ってきてください、と言われました。 美容師さんは一人しかいないようです。
それじゃ時間がない!と慌てて長髪のSHOTを1階美容室に連れていき 私は部屋でシャンプー。30分後に美容室を覗いてみると、まだ終わって いなくて私が始まったのは16時近く。ということで、私の後のお客さんも お待たせしてしまいました。我々がいる間にも電話が何度かかかっており 美容室が繁盛している様子が伺えました。もしかして前半の揺れている時 にも営業していたんですか?とたずねると、「もちろんです」と元気のいい 答え。この美容師さんは船酔いはしないんだとか。

男性はシャンプー&カットで3,500円、女性はカットだけで3,600円という のは不思議だなーと思いながら、陸より値段が高いというわけでないから いいや、と納得して美容室を後にしました。

<壊れたエレベーター?>
普段はエレベーターでなく階段を使うのですが、1Fの美容室から5F まで上がるのは面倒だし、人もいないからとエレベーターのボタン を押しました。やってきたのは低速エレベーター。
低速はいいのですが、5Fで降りるとき、よろけてしまいました。 何かおかしいのかな?と振り返ってみると、なんとエレベーターの床が 5Fのフロアより20cmくらい高い位置にあるのです。ちょうど5Fから 乗ろうとした人が、ずれているエレベーターを見て、乗るのをためらって いました。
その後、このエレベーターには「只今調整中」の張り紙が張られ、結局 最後まで使えませんでした。

(すぐ続きます)

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10683 ふじ丸 New Yearクルーズ(13)〜1/4 サイパン出港・スタビライザーを見る〜

<フィンスタビライザーが出てくるのを見よう>
まだ暑い外で、奇麗な海や島の写真を撮っていると放送が二つ入りました。 一つは、「今夜の夕食はスポーツデッキでのサンセットディナーを予定 していましたが、外がまだ暑いため2Fダイニングに変更します」という話。 今まで、デッキでの食事が中止になるというのは、雨が降っているとか 風が強いという理由でしたので「暑いから」という理由にはびっくり。 真昼に比べたら随分と過ごしやすくなったと思っていたので残念でした。

もう一つは、「お客様全員の帰船が確認できましたので、出港時間を15分 早くして16:45とします」という話。 もし美容室で時間がかかったり、遅い時間に行っていたら出港が見られな かっただろう、と早く済ませられたことを喜びました。サイパンの出港の 魅力は、フィンスタビライザーが出てくるところがデッキから見られる ことです。まだ明るいうちの出港ですので、きっと見られると楽しみに していました。

他のお客さんたちが岸壁に手を振っているのに、無線機をもって スタビラがある真上あたりのデッキから海中を見下ろします。2年前のクルーズ ではマニャガハ島を通過するところで見られたので、今回もそのつもりで 行ったのですが、あらら、日のあたる右舷側はもうスタビラが出ています。 パイロットを降ろす左舷側はちょっと暗いのですが、こちらもスタビラが 見えています。あれー、もう出終わってしまったんだ、とガックリ。
でも、パイロットはまだふじ丸に乗っています。降りるときにはどう するんだろう、と諦めずに右舷と左舷を行ったりきたりしていると、左舷 のスタビラが今度はいつの間にか引っ込んでいます(右舷は出たまま)。

パイロットを降ろすハシゴが出てきました。あちらの船が近づいてきて 無事にパイロットが下船。さて、スタビラは…。 出てきた出てきた。パイロットの船が離れて数秒とたたないうちに、 飛行機の羽のようにスタビラが斜めに姿を現し、船に対して90度の角度まで 開きました。まだ船のスピードが遅いので波が立たず、四角い形がクリアに 見えました。この間わずか1分たらず。写真にもしっかり収めて満足(^^)。

フィンスタビライダーが出てくるところ 出てくるスタビライザー

<満足! ビュッフェディナー>
残念ながら室内になってしまったビュッフェディナーですが、前回の ビュッフェランチに比べて質・量ともにアップ。一応メニューをあげますと

  ミネストローネ   和風オードブル盛り合わせ   スモークサーモン
  鮪の刺し身   鉄火丼   スズキの香草焼き   牛肉の赤ワイン煮込み
  牛フィレのロースト   焼き鳥    おでん   肉まん・あんまん 
  太巻き寿司   香の物   碗子そば   豆のサラダ  コンビネーションサラダ
  フルーツ各種  パイとタルト(11種類!)  アイスクリーム4種
となっています。牛肉の付け合わせのポテトや豆のサラダ、つくねが おいしくて何度もおかわり。パイは、洋なし/アプリコット/りんご/ バナナ/ピーチなどなど、フルーツてんこ盛りのケーキもあるし、 くりぬいたスイカに入ったゼリーもあるしで、デザートの前の席に座った 私は天国にいる気分を味わうことができました。

食事が始まって1時間したころ、殆どなくなった料理の追加が運ばれて きました。もう食べられないなぁと思っていたら、エンターティナーと その家族たちがダイニングに入ってきました。彼らのためだったんですね。

<アメリカのジグソーパズルにとまどい>
ダイニングを出てみると、なんとパズルコーナーが復活していました。 本当にスタッフがグアムで買ってきてくれたようです。どこかの港の写真で 今度も1,000ピース。既に数人のFSHIPPERがテーブルを囲んで縁作りをして いました。

アメリカのパズルは、ピースの厚さが薄くてぺらぺらしているし、ピース 同士の長さがぴったり合わなくて「え?これでいいの?」と迷うことしばしば。 本当にはまっているのかわからないうちに進んでいきます。 グアムでは2−3枚買ってきたらしいので、これを早く終わらせて次のに 行こう、と暗黙のうちに目標ができていたようです。夜食の時間だけ休憩して あとはひたすらパズルパズル。この日の作業人員は5名。

カジノのチンという音が聞こえていましたが、結局まだカジノには行け ないまま。やがてカジノが23:15に終わると、お客さんやカジノのお姉さんが 「進んだじゃない。頑張ってね」「おやすみなさい」と声をかけて通りすぎ ていきました。もくもくとパズル作業は続きます。
メインバーのラストオーダーは24:30。そろそろバーが閉まる頃、バー帰り のおじさんが立ち寄って感心して見学していました。バーの人も見物に。 パズルで残っているのは模様のない難しいところだけ。力技でひたすら ピースを当てまくる作業がスピードアップ。あっという間に最後のピース が埋まったときは1時を少しすぎたところ。見学していたおじさんが記念 撮影をして、お互いの健闘をたたえあいました。 パズルが出現してから出来上がるまでわずか5時間ほど。今までの 最短記録でした。

気がついたら船の中は人気がなくてひっそりしています。灯りはついて いるのに変な気分。 今夜はまた時刻を改正します。今度は30分遅くするので、その分 眠れるはず。

<今日も月の道>
寝る前に外に出てみたら、今夜も明るい月が海に光を投げて、波に キラキラと白い道ができていました。撮れない覚悟でカメラを向けたら かろうじて白く光る波が撮れたようです。でも、この神秘的な風景は 実際に見てみないとわからないですよね。

お月さまの道月に続く道

また明日から、東京まで終日航海の日々が続きます。

(つづく)

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10790 ふじ丸 New Yearクルーズ(14)〜1/5 エンジンルーム見学〜

*** 1月5日 ****** 日の出6:20頃      日没17:25頃   くもり
                    
<今日の目標>
・ウラカス島を見よう

<また揺れが始まる>
5:55起床。この時間は昨日まで5:25だったので、30分お得。 なんと、またもや船が揺れています。外は強風。窓ガラスに白い塩が 筋を描いています。
夕べ干した洗濯物をとりに人気のない廊下を歩いていったら、壁ぞい に張られてあった非常口を示すテープがびろんとはがれているのを発見。 これも揺れのためなのかな。 空は灰色の雲に覆われているのに、黄色い太陽が荒れた波の向こう から昇るのが見えました。外に出るのは危険なのでガラス越しに撮影。

8時のブリッジからのお知らせによると、今は北緯20°。 気温25度、海水温28度、まだかなり暖かいです。
今日は終日航海ですが、この付近には島がいくつかあり、その中の 一つウラカス島を10時ごろに通過予定とのこと。サイパンを夜に 出るコースだとこの島が見えるようで、2年前も近くを通りました。

<エンジンルーム見学>
今日のイベントに機関室見学が入っていましたので、前にも行った 場所ではありましたが、参加することにしました。SHOTはウクレレ 教室の初心者コース第2弾が開始されるので、そちらへ。一度目の コースに参加できなくても、後半でもう一度最初からのコースを設けて くれるのは親切だな、と思いました。

機関室見学の参加者は整理券を貰って、早い順に20名ずつのグループで コントロールルームに行くというものでした。私が貰った整理券は 8番。集まった人の殆どが年配の男性でした。
1Fのエレベーターホールから、普段は行けない扉を通って狭い階段を 一つ降り、ガンガンと大きな音を立てている巨大なピストンの上下運動を 見ながらガラス張りのコントロールルームへ。ここは前に来た時と全然 変わっていなくて、船の中でここだけが変わらないようにも思えて 懐かしさに似たものを感じました。
ここで、機関部ではどんな仕事をするのか、エンジンはどんな仕組み になっているのか、海水からどうやって水を作るのか、などの説明を 受け、可変ピッチのプロペラの模型などを見せてもらいました。 その後、出口へ向かう途中にプロペラの予備が置いてあるので写真撮影。 一枚の羽の長さは大人の身長より長く、重さは一枚で1.5トン。 以上が15分ほどの機関室見学でした。

ふじ丸のエンジンルームエンジンルーム 予備のプロペラ予備のプロペラ

<ウラカス島>
機関室のあと、足は自然にブリッジに向きます。そろそろウラカス島が 見えるはず…右舷前方に、三角定規(二等辺三角形の方)の形をした黒い 島影が見えていました。ここは火山の噴火でできた島で高さは317m。 スペイン語で "FALLON DE PAJAROS" というのが正式な名称のようです。 無人島ですが、今まで見た島とはまた違った感じがして興味深いです。 外は相変わらず強風でしたが、雨は降っていなかったので、何人かの お客さんとウィングまで出て風と闘いながら写真撮影。風速30m。

ウラカス島ウラカス島(パハロス島)は北マリアナ連邦

この時、ブリッジの片隅で甲板員の方が旗を繕っているのを見かけました。 太い針でも使っているのでしょうか、指に皮の指抜き(?)をはめています。 船乗りって本当に縫い物もできるんですね。この旗、赤と白の市松模様を しています。もしかしてU旗…。

<二日ぶりのブリッジ>
10:00-コントラクトブリッジ教室へ。グアム、サイパンではイベントが なかったので、二日の間に憶えたことを忘れてしまったかも、と冷や冷や。 前半は頑張って出席していた母がここから抜けました。ルールが難しい とのこと。逆に父の方は「こりゃ面白いゲームだ」を連発し、すっかり ハマってしまったよう。段々と人数は減りましたが少なくなった分、出席者 同士の顔を覚えることができました。

<帰国説明会は出席すべき?>
11:15-帰国説明会と新聞に書いてあり、「ぜひ皆様起こしください」と 添えられています。「全員の参加をお願いします」という強い語気では なかったので、SHOTは必要ないよ、とどこかに行ってしまいました。 マジメな私は参加。
会場で税関申告書を渡され、入国審査や税関の手続きの説明、荷物をどう するかといった大事な話がされました。気がつくと一番後ろにちゃっかり SHOTの姿が…。

<船のハンバーグは上品>
お昼は嬉しい洋食です。野菜とベーコンのスープ、シーフードグラタン、 和風ハンバーグステーキ、サラダ、タピオカ・ココナツミルク、そして 洋食でも出る「本日の麺」は、あんかけそば。
この時に出たハンバーグのやわらかかったこと! 口に入れると崩れる ようとろけていきます。よくこのやわらかさで壊れることなく焼けたなぁ と感心することしきり。先日のロールキャベツもそうでしたが、陸で食べる よりもやわらかくて上品な料理が多いと思いました。

<運はビンゴに取っておこう>
13:00-13:30に「新春ナンバーズ発券」がありました。先日の初夢ナンバーズ は無料で参加できたのですが、今度は参加するにはカジノプレイ券が必要です。 初夢ナンバーズが全然当たらなかったので、私は「もういいや、運はビンゴに 取っておくから」と興味なし。でも両親やSHOTが乗り気なので、「どの 数がいい?」との問いに適当に3ケタの数字を5パターンほどメモして渡しました。 皆はナンバーズを買いに行き、そのまま「世界一周クルーズ」の説明会に行った ようです。どうやら目当てはビデオでなく船長のスピーチだったようですが。

<またまたかるた>
13:30から、私はまたしてもカルタ教室へ。何度やっても飽きなくて、 やるたびに歌を憶えていくので楽しいです〜。お正月に最強のU氏に勝って しまったので、今日のU氏は「雪辱戦だ!」と燃えていたのですが、なぜか 今回も私が勝ってしまい申し訳ありません。札の配置やちょっとした タイミングでも、かなり勝敗を左右するということがわかりました。

<イベント中止の連続>
14:15-前回揺れのため中止になった餅つき大会が、今日も揺れで中止。 16:15-のデッキでやるはずだったロープワーク教室も天候不良のため中止。 そんなに場所を取らないのだから、室内のどこかで開いてくればいいのに〜 と思ってしまいました。 お風呂も揺れでクローズとのこと。なんだか前半と同じパターンだなぁ。

15:00からはN響のコンサートと水越けいこライブがありましたが、 同じ時間に同じ場所となっていました。放送でN響のコンサートが間違い とわかりガッカリ。お茶とお菓子を食べながら水越けいこさんのライブを 聞きまして、そのあと、サロンでのお茶席にも行ってお茶のハシゴ。

<パズルが出ないよぉ>
3階のパズルコーナーを通るたびに、新しいパズルが出ないかと期待 するのですが、4枚目のパズルがそのまま置いてあるだけで、なかなか 5枚目が出ないのが気になるところです。
ちょうどパズルコーナーの向こうでコントラクトブリッジ教室の中級が 開催されていましたので見学に行ったところ、初級者同士で練習試合が できるというのでお邪魔させていただきました。気がつくと夢中になって 夕食の時間を忘れるほど。

(すぐ続きます)

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10791 ふじ丸 New Yearクルーズ(15)〜1/5 3万ドルが当たった〜

<夕食のテーブルは1番>
今までの食事では左舷の49番テーブルに座ることが多かったのですが (このテーブルのサービスは抜群なのでこちらから希望した)、 今夜案内されたのは、右舷の一番前の1番テーブル。そして、我々が座った あと、クルーズコーディネーターの大平さんが我々のテーブルに(^^)。 もう一人いらしたのは、バー帰りに夜中のジグソーパズル(5枚目)の 完成につきってくれたおじさんでした。 和食ではありましたが、大平さんの巧みな話術でテーブルは盛り上がり 何を食べたか憶えていないほど。

<嘘でしょ? 3万ドル>
今夜のイベントは仮装コンテストだったのですが、疲れた私はパス。 お風呂に入りたかったのですがやっていないので、揺れる部屋での 危険なシャワーに挑戦。

シャワー中なのに部屋の電話が鳴りました。何事かと出てみたら 「ナンバーズで一等が当たったよ!」とSHOTの声。そういえば 仮装コンテストの会場でナンバーズの抽選会も開かれると言ってたっけ。 私はどうせ当たらないと無関心だったのに、私が何気なく書いた数字 「128」が当選したというのです。ウソでしょ〜。

賞品はカジノ券3万ドル分。乗船時にもらえるカジノ券の額は2千ドル ですので、これは結構凄いこと。しかし嬉しさよりも、何で当たったの? という感じでした。 ともあれ、これで何かの景品に交換できるかも、と両親やSHOTが それぞれ持っているカジノ券を合計してみたら5万ドルとちょっと。 SHOTは5万ドルをルーレットの黒か赤に一点がけして倍に増やそう などと無謀な提案をしましたが、全部なくなっては勿体ないので、 5万ドルで景品を交換しにカジノへ。

こうして、今クルーズで初めてカジノへ行きました。一度もカジノに 参加していないのに、今までの数々のゲームやナンバーズでこんなに 大金になるとはウソみたいです。
嬉しいことに、5万ドルの景品は「ノットボード」。色々なロープの 結び方が標本のようになって額に入っているもので、オシャレな飾り になりそうです。売店でも売っていましたが、貧乏な我が家は高価 なお土産は買わない主義なので、ナンバーズが当たらなかったら 入手は不可能だったことでしょう。

<ブリッジの先生のもう一つの特技>
ジグソーパズルは新しいのが出ないばかりか、我々が必死で仕上げた 4枚目がバラバラにされていました。どうやらアメリカで買ったパズル は下のボードや糊がついていなかったようで、保存しておけないようです。 皆の努力が壊されたようでちょっと悲しい風景でした。

パズルがないので、今夜はバー「琥珀」に行って、コントラクトブリッジ の先生のマンドリンとバラライカの演奏を聴くことにしました。 ブリッジの先生は、毎晩ここでロシア民謡などの演奏をしていたのですが 聴くのは今夜が初めて。また、バラライカという楽器を見るのも初めて。

バーに入ると既に演奏が始まっており、カセットでカラオケテープ(?) を流しながら、先生がロシアの民族衣装のようないでたちでマンドリンを 抱えていました。なかなかにいい雰囲気です。チターの名曲「第三の男」 のテーマもありましたが、音が似ているせいで違和感が全然ありません。 しばらくすると、今度は三角の胴体のバラライカの演奏。こちらは 音色がもっとやわらかくてギターに近い感じ。激しくかき鳴らす奏法も アルペジオのようなやさしいメロディも合っていました。 このクルーズでは、クラシック、ポピュラー、邦楽、ハワイアン、など いろいろな音楽を聴くことができましたが、ここでもまた音楽があるとは 音楽好きの私には嬉しい限りです。

演奏を聞きながらカクテルを2杯飲みましたが、終わると今度は 夜食へ。今日はお好み焼きと茶蕎麦。 体調のために夜食の半分はパスする予定だったのに、結局一度抜かした だけで毎日通ってしまっています。

船はクルーズ前半と同じようにかなり揺れていますが、私の船室では もう酔う人はいないようです。逆にこの揺れに慣れてしまって、夜は 揺れていないと眠れないんじゃないかと思うくらい。

今夜も、太くなった月が明るく海面を照らしています。

(つづく)

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10807 ふじ丸 New Yearクルーズ(16)〜1/6 母島・父島を見る〜

*** 1月6日 ****** 日の出6:20頃    日没16:45頃   くもり時々晴れ
                    
<今日の目標>
・母島、父島を見よう
・オークションでいいものをgetしよう!

<母島の東を通るのは初めて!>
再び5:55起床。夕べ、また時間を30分修正したので、昨日の 6:25に当たります。早起きのようで睡眠不足にならないのが助かります。

左舷前方に黒い島影。母島です。日本です。やはり船は揺れていて、島の写真を 撮ろうとするとブレてばかり。 今まで母島に行ったり通過した時は、島の西側を通っていましたので、 島を左に見る、つまり東側を通るとはびっくり。父島との連絡船 「ははじま丸」もこちら側は通らないので、普通は見られない景色が 見られるのではとワクワク。

実際は、母島の南には、島にくっつくようにしていくつかの小島が あります。姪島、妹島、姉島、平島など。地図を見ると妹島の南にある 小さな島は「鳥島」、姉島の南にある小さな島は「南鳥島」でした(^^;)。 これらの島々が、南北に長い母島をさらに長く見せているようで、 端から端まで通過するのに1時間近く楽しむことができました。 島の南東側には人家はなく崖ばかり。大規模な崖崩れの跡も見えます。 途中、赤い土肌が見えている所は3年前に新さくら丸で上陸した時に 通ったなぁと、遠くから懐かしい場所を見ては 今は引退した船と過ぎ去った夏を思いました。

東から見た母島南端東側から見た母島(小笠原諸島)

母島の北端に来ると、正面の水平線上にうっすらと父島の影が見えました。 父島に着く前に朝食をすませてしまおうと一旦退却。

<クジラが見えたのはブリッジだけ?>
急いで食事をすませたつもりだったのに、30分後にデッキに戻ると 父島の南端が目の前。今度は父島の西側を通るので、逆光になり写真が 真っ黒ですが、なかなか来ることができない場所なので、揺れと闘い ながら写真撮影。
ちょうど二見湾から白い小さな船が出てくるところでした。こちら 以上に揺れてなかなか進まない様子。母島へ向かう「ははじま丸」です。 揺れ&風と闘いながら双眼鏡で眺めていて、ふとブリッジを見上げると あちらも双眼鏡で眺めています。

ところが、ブリッジで見ていたのは船ではなかったのです。数分後に ブリッジから放送が入りました。「ただいま、右舷にクジラが見えました」 えっ!クジラが見えていたの? 同じ 場所を眺めていたのに、全然気が つきませんでした〜。慌ててもう一度目を凝らしても、見えるのは 白波ばかり。よくこんな海でクジラを見つけられるなぁ。 お客さんの何人かに話をききましたが、見たという人はいなかった ようです。

<ブリッジより大切なお茶>
父島に続いて兄島、弟島、孫島が見えたあと、しばらくすると嫁島、 媒島、婿島が見えるはずなので、私はブリッジへお邪魔。SHOTは ウクレレ教室へ。
ブリッジへ行く前にちょっとだけ売店へ行ってみました。いつもは 何度も売店に通って船グッズを買い込む私が、今回はまだ一度も買い物 をしていなかったのでした。SHOTの居ぬ間に色々買ってしまおぅ と1万円ほどお買い物。

いつものクルーズだと他のイベントをパスしてもブリッジに行くのですが 毎日朝から夕方まで開いているので、いつでも行けるから、と今回は ついつい他のものに心を奪われがちです。 この日も、9:30からのモーニングブレイクへ。アールグレイとジャーマン ポテトに引かれて行ってしまいました。

<あぁ、またバッティング!>
先日、コントラクトブリッジとカルタ教室がバッティングして困った のですが、なんと今日は

10:30-12:00  カルタ教室    -> いつもより時間拡大
10:30-12:00  コントラクトブリッジ教室
となっています。 さぁ困った〜。カルタは今日が最後だし、ブリッジの方も行かないと わからなくなってしまうし。

散々悩んだ結果、最初の45分はコントラクトブリッジへ、後半の45分 はカルタ教室に出ることにしました。一応、両方の先生に事前にお話した ところ、ブリッジの方は新しいことはしないで練習だけ、というので ちょっと気が楽になりました。

ということで、ブリッジを3ゲームやったところで早退。お隣のカルタへ。 ちょうどこれから男女対抗の試合をやるところでしたので参加。女性陣の 勝利で終わりました。
その後、全員に参加賞としてふじ丸グッズが配られ、さらに皆勤賞として 私を含む3人にふじ丸のタオルが渡されました。パズル仲間のU氏も貰って いました。本当は全部出たわけではなかったのに、カルタ教室で合計4つも ご褒美を貰ってしまいました。 最後は全員で並んで記念撮影。毎日通ううちに他の人の顔や歌をたくさん 憶えられて、楽しく有意義なイベントでした。

(すぐ続きます)

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10808 ふじ丸 New Yearクルーズ(17)〜1/6 MOPAS名物オークション〜

<MOPAS名物オークション>
昼食は和食。午後13:45から「ふじ丸チャリティオークション」があるので 一番前の席を確保しようと大急ぎで食べました。

このオークション、2年前の年末年始クルーズや、新さくら丸のラスト クルーズでもあったのですが、船マニアが喜びそうな(つまり普通の生活 では役に立たない)グッズが船の各部門から集められ、それを競りにかけて 競り落とした人が貰えるのです(ただし現金のみ)。見るだけでも楽しい のですが、ここで頑張らないと手に入らない貴重なグッズが多いので かなり気合を入れて臨みました。噂によると今日の目玉商品は、神津船長 の書き込みが入っている海図セットとか。
左側の一番前の席に座っていると、FSHIPPERのグループが後ろに。 また、右側の前にも濃い人たちが固まっていました。司会は、ホースレース もされたベテラン川野さん。オークションを盛り上げるのがお上手です。

25分という短い時間枠でしたので、何点出てくるのか不安でしたが 全部で11点。SHOTは2番目に出た「船舶電話帳」と「世界海上無線 通信資料」のセットにキャプテンと通信長のサインが入ったもの(サインは 役に立たないのを少しでも価値あるものにするため)に、面白半分に声を かけてしまいました。そしたら…本人はその気がなかったのに2,100円で落札。 あらら、ここで頑張ってしまったらメインの海図はどうするの〜。 でも、この電話帳は情報が膨大で見ているだけで飽きないものでした。

さてさて、競りが進んでいきましたが、どうも落札しているのは、我々 左側のグループと右側のグループのようです。お互いに足を引っ張り合って 価格を上げるよりも、誰が何と担当を決めた方が楽なのになぁ。 (まぁ、結局はそんな感じになったんですけど) そして海図が出たときは激しい左右のバトル。我が家もちょっと頑張って みましたが、強そうな相手を見て身を引いてしまいました。うーん残念。

海図の次に出たのが船で使っていた巨大なUW旗。これってもしかして 先日ブリッジで繕っていた旗じゃないの? それはともかく、欲しい! 何もgetせずに船を降りるのは辛いので、ここぞとばかりに声をあげました。 我が家で決めた最高額は1万2千円。段々それに近づいていきます。 駄目かも…。「9千円」と相手。「一万円!」とこちら。そうしたら、 静かになりました。相手が譲ってくれたようです。なんと思っていたより 安くUW旗が手に入ってしまいました。嬉しかった〜。

オークションに出たUW旗 近くで見るとこんなに大きいUW旗

最後に商船三井の社旗が出てオークションは終わりました。売り上げ金 は、「日本水難救済会」に寄付されるとのことでした。終わって みると、船グッズを貰ったのは、殆ど知った顔ばかり(^^;)。

  以下がオークションに出たグッズと、競り落とされた値段です。

1.船長協会(?)50周年記念グラス          \6,000
2.世界海上無線通信資料と船舶電話帳       \2,100
3.スタッフポロシャツ                     \3,000
4.ダイニングで使っているコーヒーカップ
  とソーサー2客(大マーク入り)        \11,000
5.ダイニングで使っている徳利と猪口       \8,000
6.機関部で使っていたライト100V 2個     \20,000
7.機関長がかぶっていた帽子              \16,000
8.海図セットA  
  (1999年オーストラリアクルーズ)      \25,000
9.海図セットB
  (1997年ニュージーランドクルーズ)    \22,000
10.UW旗                              \10,000
11. 社旗                                \20,000

                                  合計 \133,100

今回のお客さんは礼儀正しいというか、ムキになって頑張る人がいな くて、スムーズに進行したように思います。以前のオークションでは どうしても手に入れたい人同士が競り合って泥沼化するのを見ていま したので、今回は平和で助かりました。

さて、続いて同じ場所でビンゴゲームが始まります。 興奮さめやらぬまま、また何かゲットできるかも〜とワクワク。

(つづく)

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10858 ふじ丸 New Yearクルーズ(18)〜1/6 フェアウェルディナー〜

<恒例のビンゴゲーム>
熱気に包まれたオークションの後、少し休憩をはさみ、すぐに13:45から ビンゴゲームが始まりました。お年玉ビンゴとのことでしたが、賞品は船 グッズがメインで、あまり新年には関係ない感じですが結構数があります。 普通のビンゴを2回、アンラッキービンゴが1回でした。SHOTは 一番最初にリーチになっていたのに、結局1回目も2回目もビンゴに たどり着けず、私はリーチにすらならず、我が家はMOPASのビンゴとは まだ縁がないのだと、諦めて終わりました

会場から出るとき、後ろに用意されていたオークションの賞品を現金 と引き換えにいただいて、実際に手にできたのは嬉しかったです。 SHOTが手に入れた電話帳はやけに重いし、UW旗は遠くから見たとき よりはるかに大きいし、これは帰りの荷物が大変なことになりそうです。

<5枚目のジグソーパズル登場>
1月4日の夜、スタッフがグアムで買ってきたというジグソーパズル (今クルーズで4枚目)を仕上げてしまった後、なかなか次のパズルが 出てきませんでした。さらに、4日に仕上げたパズルは、しばらくすると バラバラに崩されてピースの山となっていたのです。これはいたずらや 悪意ではなく、グアムで買ったパズルには糊やボードがついていなかった ため保存しておけなかったのだろう、と思います。 しかし、バラされたパズルを見たり、次がなかなか出てこないとなると パズラーとしての意欲も少ししぼんでしまっていました。

ところが、ビンゴを終えてパズルコーナーを通りかかってみると、 なんと新しいパズルが出ているではありませんか。既に誰かが縁の部分 だけ並べています。これはやるっきゃない!とまたパズル熱に火がついて しまいました。今度は蒸気船や帆船の見える風景のイラストです。
SHOTは途中でウクレレ教室に行きましたが、私はお茶もパスして もくもくとパズル。普通のクルーズだったら、こんな時はブリッジに いるはずなのに一体何に取り付かれてしまったのでしょう。ということで この日の夕方までに半分ほどができてしまいました。

<最後の夕食へ>
今夜はフェアウェルパーティに続き、フェアウェルディナーがあります。 パズルを早めに切り上げて着替えに部屋に戻ると、部屋の窓は潮で白い筋 がいくつもつき、その向こうに黄色い夕日が光って見えました。もちろん、 まだ揺れています。
SHOTはウクレレ教室のあと、ウクレレと楽譜を購入してきました。 ケース付きで1万円ちょっととか。楽器の質と値段はわかりませんが、 かなりの格安だったようです。こうやって教室で楽器を貸してくれるばかり ではなく、現物(もちろん新品)も買えるようになっているのは便利だと 思いました。

今夜はおいしい夕食が食べられるし、フォーマルな服装でN響の コンサートが聞けるし、天国だ〜と思っていたら、そうスムーズには 行きませんでした。 フェアウェルパーティの時に、キャプテンから「今夜のメインショーは 中止になるようです」とのお知らせ。キャプテンの冗談じゃないかと思って いたら、パーティの終わり頃に正式に「揺れのためN響のコンサートは 中止になりました。代わりに明日予定していたホースレースを行います」 とのこと。最後まで、揺れによってイベントの変更が続くようです。

夕食はお気に入りの49番席で取りました。この席担当のお姉さん のサービスが申し分ないのと、彼女も我々と同じ2号の救命艇なので 顔見知りになっておいた方が何かといいのではと(^^;)。 メニューは…長いので省略しますが、手の込んだ美味しい料理の オンパレードでした。フカヒレのスープあり、フォアグラあり、 ボジョレヌーボーのグラニテあり、そしてデザートのすばらしいこと。

デザートの名前は「ムース・アボッカとフォロマージュ・フラン、ウッフド・ココ を添えて」という大変なもので、お皿の上はお花畑のよう。 メインのムースは、ピンク模様のスポンジに縁取られ、上にラズベリーと ブルーベリー、ミントの葉が飾られ、さらに抹茶味のラングドシャクッキー が本物の葉のように下に敷かれています。 その右にはブルーベリーの紫が先だけついた白いフワフワのお菓子。 (たぶんこれがウッフド・ココ)あまりの軟らかさに、どうやってお皿 に載せたの?と思うほど。これが最高に美味でした〜。 手前には、クリームにイチゴ、それにチョコレートで作られた葉が ついています。これら全部の下にはオレンジ色のソースが敷いてあり、 それはそれは色鮮やかな目を楽しませてくれるデザートでした。 もちろん味の方も、どれを食べても美味しいものでした。

(すぐ続きます)

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10859 ふじ丸 New Yearクルーズ(19)〜1/6 白熱のホースレースゲーム〜

<白熱のふじ丸ダービー?>
ということで、今夜のメインはホースレースの2回目となりました。 フォーマルな服装で競馬観戦…ということは、格式高いダービーのよう ではありませんか。これも面白いかも、と思った人も多かったでしょう。 ところがところが、子供も参加したアットホームな前回のホースレース と違い、今回は大人の世界〜。場所が狭いエメラルドラウンジということ もあり、馬券売り場はごっがえするし、観戦する人は座ってなぞいないし、 お酒もはいって叫ぶわ、吠えるわ、「ここは東京競馬場か?」と思うほど の盛り上がりでした。ただのスゴロクゲームなのに〜(^^;)。

レースは「ニューイヤー特別」「小笠原大障害」「ふじ丸ダービー」で 出走馬の名前は、またしても南洋やお天気や船のイベントに関するもの ばかりなので、名前につられて買ってしまう馬券がついつい増えます。 そして今夜の私は惨敗〜。残ったカジノ券を全部すってしまいました。 でも、前回と同じく、ハズレ馬券を集めての抽選会があるのです。 あれだけハズレ馬券を沢山出したのだから何か当たるかも、と思って いたら、3番目くらいに「502号室、渋谷さん」と名前が呼ばれました。

ここでハプンング。部屋を共にする両親が「502」と聞いた途端に 歓声をあげてしまい、全員&カメラマンの注目がそちらに。その中で 私が後から「こっちなんですけど〜」と出ていくのをためらってしまう ほどでした。おかげで、この場面の写真で、私が映っているものは無し。 両親が映った写真が写真屋さんに出ていました。 結局、もらったマグカップは「そこまで欲しかったのか」と両親に あげてしまいました。

<最後の夜です>
明日の午後には東京に着くので、今夜が船で過ごす最後の晩です。 パズルの様子を見て、22:00-22:30はメインバー「琥珀」でブリッジの 先生のバラライカの演奏を聞き、その後は夜食へ行きました。 今夜はお茶漬け(鮭&梅)とやきうどんです。 明日のお昼までに荷物を部屋の外に出さないとならないので、 そろそろ荷造りも始めなければ。「ご乗船ありがとうございました」 と書かれた明日の新聞と、下船用の色荷札が部屋に入っているのを 見ると、まだ明日一日あるというのに、悲しい下船ムードになって きます。

揺れるベッドも今夜が最後。おやすみなさい。

(つづく)

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10891 ふじ丸 New Yearクルーズ(20)〜1/7 三宅島の噴煙〜

 *** 1月7日 ****** 日の出 6:50頃      くもり
                    東京湾入口 13:00   東京港入港 16:00                    
<今日の目標>
・伊豆諸島を見よう

<御蔵島の東を通るのも初めて>
最後の日も6時前に起床。今回は最後まで体力を落とさずに過ごせ ました。窓の外、左舷には黒い御蔵島が雲に覆われているのが見えます。 伊豆諸島を通るとき、普通は御蔵島、三宅島の西側を通っていたので これもまた母島に続いて東を通るという珍しい機会です。水で有名な この島は、西側から見ると行く筋もの滝が見えるのですが、残念ながら お天気も悪いために東側からは滝も川も見えませんでした。

その代わり、いいものが見えました。サロン「桜」でモーニングコーヒー を飲んでいると、右舷側の席に座っていたお客さんからどよめきが…。 皆さん、窓から何かを見下ろしているようなので、コーヒーを放って 慌ててかけつけてみたら、なんと船の下をイルカの群れが通りすぎて いくところだったのでした。私が確認できたのは数頭でしたが、 早く見ていたらもっと多かったことでしょう。そういえば、御蔵島は イルカでも有名だったのでした。

<最後の朝ご飯でおみやげを>
7:00-最後のおはよう体操。皆勤賞の人には、船からメモ帳が渡されて いました。我々は、初日の出やグアム、サイパンの寄港で休む日が多か ったので貰えず。まぁ、ものが欲しくて通っていたのではなかったので。 楽しかった体操が終わるのは残念でした。

7:30-の朝食では、今日が1月7日のため、七草粥が出ました。 毎日の朝食では、ご飯と白粥のほか、日替わりのお粥が出ていまして、 洋食の私もお粥だけは貰っていました。陸上でも滅多に食べることのない 七草粥が食べられて満足〜。
さらに、取り放題の色々な種類のパンから、おみやげ用に数切れ 余分に貰いました。家に帰ってからトースターで軽く温めて食べるのが ささやかな楽しみです。

<浦賀水道一番ブイ通過時間当てクイズ>
時間は少しさかのぼるのですが、昨日の船内新聞に「浦賀水道一番 ブイ通過時間当てクイズ」の応募用紙が一人一枚ずつ入っていて、 応募締切りが今朝の9時となっていました。
東京湾の入り口にある浦賀水道の一番南にあるブイを船長が真横に 見る時間を「何時何分何秒」という単位で当てるというマニアック なクイズです。今回のように16時に晴海に着岸の場合、標準通過時間 は13時とのヒントまで出ていましたので、少し早めの時間で応募して みました。 最後の日まで面白い企画があって、まだまだ降りる寂しさよりも 楽しさの方が勝っています。結果がどうなることか楽しみ。

<迫力満点、三宅島の噴煙>
朝食から戻ると、ちょうどこれから三宅島の東側を通過するという ところ。数日前ブリッジで聞いた話では、「被害に遭われた方の心情 を考えると、物見遊山的に近くを通るということはしたくない」と いうことだったので、それほど近くは通らないと思っていたのに、 なんと、肉眼で建物が見えるくらいの近距離でした。

噴煙をあげる三宅島噴煙をあげる三宅島(東側から見たところ)

雄山からはモクモクと灰色の噴煙があがっています。みるみるうちに 煙が姿を変えていく速さから、まだ火山は活動中なんだ、ということが 実感できて、自然のもつ力に圧倒されそうです。
建物は見た感じ壊れたり埋もれたりはしていないようですが、山肌は 雪が積もったように灰に覆われています。「凄いね、これじゃ住めない よね」とデッキから見るだけでゾクゾクしていました。島の北に海上 保安庁の船らしき白い船が一隻いました。

凄いものを見てしまった、と思いながら、私はそのまま9:00から開く ブリッジへ。SHOTは最後のウクレレ教室へ。
昨日に比べて気温が8℃下がり、11℃。南の島で夏を味わった体 にはかなり寒いものでしたので、暖かいブリッジから残りの島々、 神津島、式根島、新島、利島を見物しました。

(すぐ続きます)

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10892 ふじ丸 New Yearクルーズ(21)〜1/7 5枚目のパズル完成〜

<最後のパズル、下船までに完成するのか?>
10:30から最後のコントラクトブリッジ教室に行くため、早めに ブリッジを後にして3階に降り、5枚目のパズルを見てみました。 難しい雲の部分だけを残して後は全部埋まっています。それなら あと一息でできるかな、と30分ほど一人で奮闘 してみましたが、意外にも難しくて全然埋まらず…。このままでは 東京に着くまでにできないかも、と本当に焦ってきました。 入港が近づくと忙しくてパズルどころではないし、時間があるかなぁ。
そうしてヒーヒー言っていたら、子供が一人見物に来て、次に どこかのおばさんが右から声援してくれて、段々と人が集まって いくつもの手が手伝い始めてくれました。パズルとカルタで仲良く なったU氏もいつのまにか…。 ブリッジ教室の時間になったので私は途中で席を立ちました。

<パズル、出来上がり>
コントラクトブリッジ最後の教室は、ルールの説明などはなく 今までの総復習という形で何度もプレイをしました。そして、最後に 先生が書かれたブリッジの入門書を希望者に売ってくれるという ので、私も列に並んだところ、ちょうど最後の一冊。ギリギリ。 折角ですので、先生にサインをしていただきました。

実際にプレイをしないとルールや感覚を忘れてしまいそうですが、 この本で勉強を続けようと思って教室を後にします。そして、 先ほどのパズルコーナーに行ってみたら…
なんと、ピースが全部埋まっています! あれから1時間、 大勢の人が頑張ってくれたのでしょう。見事なチームワークです。 東京に着く前に5枚目も出来上がって、本当によかった!!
部屋に行く途中パズル仲間の少年に会ったので聞いてみたら、 最後のパズルの完成に協力したそうで得意満面でした。 さらに、彼はSHOTにすっかりなついてしまったらしく 「次に船に乗るのはいつなの?ねーねー、またパズルしようよー」 とまとわりついていました。

この時間、スポーツデッキでは餅つきがあったようです。 このクルーズでは、何回も餅つきが予定され、天候不良で中止され、 何度実現したのか、結局一度も行かなかったのでわかりませんでした。

<船の形のデザート>
最後の日の昼食は嬉しい洋食です。メニューは、

        野菜のクリームスープ、子羊の香草焼きマッシュポテト添え、
        シーフードスパゲティ、イタリアンサラダ、
        ふじ丸特製パンとバター、パンプキンタルト
        セレモニーティーまたはコーヒー
        本日の麺:若布そば
と、しっかり最後にそばの碗がついたのでした。

面白かったのはパンプキンタルト。水色のナプキンの上に、楕円 のタルト、それに三角形の白いチョコレートの板がつき、まるで 海に浮かぶヨットのようです。
そういえば、この昼食で最初にセットされていたナプキンは 三角形の重なりの形に折られていて、これも帆のようでした。 こういう細かいこだわりがとてもいい感じです。

(すぐ続きます)

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10893 ふじ丸 New Yearクルーズ(22)〜1/7 最後のN響コンサート〜

<浦賀水道一番ブイ通過>
昼食を食べ終わるころ、ブリッジから放送が入りました。浦賀水道 一番ブイの通過時刻の発表です。「12時52分56秒」。 うーん、私の予想は5分早すぎました。食堂のあちこちから、ため息 や笑い声が聞こえていました。一番近い3人に賞品が出るとのこと ですが、一体誰が近かったのでしょうか。
食堂の窓から、赤白に塗られた大きいブイの姿が見えました。 かなり近いところを通ったのに、写真が撮れなくて残念!

後ほど、食堂を出たところに発表のホワイトボードが出ました。 1番近かった人は「12時52分30秒」。そして、なんと FSHIPの友人が見事に2番に当選。さすがはFSHIPPER。 我々のようなシロウトはまだまだ修行が足りません。

<最後のイベント N響コンサート>
13:30-は昨日の夜、揺れて開催できなかったN響コンサートです。 本当なら夕べフォーマルな格好で聴けたコンサートですが、入港前 の慌ただしさの中、またしてもラフな服装で聴くことになりました。
今日のプログラムで興味深かったのは、シューベルトの「ます」を 歌曲とピアノ五重奏の両方で演奏してくれたこと。あとは、日本人に 人気のある美しい小曲をいくつか。さらに、船の中で金婚式を迎えた ご夫妻のために「金婚式」のサービスもありました。
最後に「サウンド・オブ・ミュージック」から数曲。「ドレミの歌」 では、弦楽器のお兄さんたちが歌に参加したりと、なかなかに 面白いアイデアです。会場の人も一緒に「エーデルワイス」を歌って おしまい。外は気になるものの、暖かくて楽しいコンサートでした。

<写真を見る暇がない〜>
コンサート後すぐの14:45から入国審査が各階ごとに行われるという ので、今のうちにフォトショップで自分が映っている責任写真を買って くることにしました。全部買うと高いので、どれにしようか迷っていると フォトショップの窓のすぐ外にタグボートが迫ってくるのが見えました。
これは急がねばと慌ててレジに並ぶと、今度は放送で「5階前方の 客室のお客様、入国審査の用意が整いましたのでエメラルトラウンジへ お越しください」。ひぇぇ、と焦っていたら写真屋さんは「慌てなく てもエメラルドはすぐ隣ですから」。

確かにそのままエメラルドに行けば楽なのですが、私の場合、一度 上に行って外の風景をチェックするのと、きっとデッキにいるであろう SHOTを連れてこなくてはならないので、3F船尾から5F船首まで 3分で戻り、東京湾の写真を撮り、放送が聞こえなかったというSHOT を連れてゼーハー言いながら再び3F船尾のエメラルドへ。
エメラルドには、タグから乗船したばかりの二人の入国審査官が 座っていました。めいめい自分のパスポートを船から受け取り、 審査官にハンコを押してもらっておしまい。SHOTはこの二人が 乗船する瞬間を写真に撮ったと得意そうでした。

<晴海>
あとはひたすら5Fの前のデッキで寒風と闘いながら東京湾チェック。 濃い人たちがたくさん集まっていました。船の科学館のそばに停泊 している海王丸を見て、日本丸との違いについて話したり、晴海に停泊 しているはずの「ぱしびい」と、姉妹船「おりびい」の違いを話したり…。
ダイニングには、お茶とサンドイッチが用意されていたようですが こんなときにとてもお茶をしていられないので残念。

そうしているうちに、晴海埠頭が見えてきました。「ぱしびい」こと「ぱしふぃっくびいなす」が 船客ターミナルの少し後ろのHKバースにいます。ふじ丸が船客ター ミナルを使うのでHLを遠慮していただいたようで申し訳ないです。 ふじ丸が16時に入ったあと、17時に「ぱしびい」が鳥羽に向けて出港 します。それに、FSHIPの友人でんたさんご夫妻が乗船されるというので、 我々は早く下船して見送りに行かなくては、と思っていました。

客船ターミナルの送迎デッキには、日曜だからでしょうか、結構 多くの人が立っていました。その中に、黄色いハンカチをちぎれん ばかりに振っている人たちがいて、何か文字と記号が書いてあるポスターも 広げているようです。あのポスターは、まさか…でんたさん?
既に「ぱしびい」に乗船されているかと思っていたのですが、その前 に送迎デッキに来てくださったようです。ポスターには「おかえりなさ 〜い」の赤い文字。いや〜嬉しかったです。
我々は、ふじ丸オークションでゲットしたばかりのUW旗を持ち 出してきて(こういうとき、船室が前だと便利です)振りました。 そうすると、でんたさん側ではまた別のポスターが出てきて、それ には「UW1」の旗の絵と、「いってきます」の文字。ふじ丸からは 「行ってらっしゃい!」を叫びました。 考えてみたら、帰ってきたばかりの船からは「ただいま」が普通 ですよね。でも、とっても嬉しいお出迎えでした。

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10894 ふじ丸 New Yearクルーズ(23)〜1/7 東京にて下船・ぱしびいへ急げ〜

<ぱしびいへ急げ〜>
15:30、ふじ丸のもやい綱がかかり、ぱしびいでも乗船が開始された ので、でんたさんたちは送迎デッキを離れてぱしびいへ向かいました。
ふじ丸は着岸作業に続き、6Fから荷物の運び出し。フロアごとに 下船の案内があるまで待たなくてはなりません。 1番最初に呼ばれるのが6Fで、5Fの前方はその次。あれだけ 揺れて嫌味を言われた一番前の船室ですが、こういうときは前で 良かったと思います。

いつもなら船にはギリギリ最後まで居残る我が家なのですが、 この日ばかりはバタバタと荷物をまとめ、6Fのアナウンスが流れる 前に下船口で待機しました。既に下船口は降りる人で大混雑。 ここを通過して、ターミナルの荷物を探して、税関を通り、 宅配屋さんに荷物を預けるのに、どれくらい時間がかかるでしょう。 ぱしびいの出港に間に合わなかったら、と焦ります。
かなり待たされた気分でしたが、たぶん15分くらい。その間に 船の人や、仲良しになった人に挨拶をすることができました。 6Fの人の下船に続いて5F前方のアナウンス。それいけ、と 船客ターミナルに小走りで進み、数秒で自分のスーツケースを見つけ 税関の係官の前も「申告するものはありません」と5秒で通過し、 既に列ができている宅配便の受付コーナーへ。 我々は結構急いでいたのに、結局普通に下船した両親や隣のおばさん たちと一緒になりました。焦っても変わらなかったようです。

荷物を預けてターミナルを出たのが16:24。船室から46分かかりました。 まだぱしびいは岸壁にいます。それ〜!。
お客さんの乗船は終わってしまったようですが、ぱしびいの乗下船口 はまだ開いていました。その回りに数人の人が立っています。 なかの一人はSeiさんでした。わーい。「サイパンでメッセージ受け取り ましたよ〜」とご挨拶。もう一人は、前におりびいで出会った小学校の 同級生Qちゃん。いつもは船で働いているのですが、今回は見送りに来たのだとか。 さらに、船からクルーズコーディ ネーターの阿部さんも出てきてくださって、ご挨拶。再会を喜びました。

<ぱしふぃっくびいなす出航>
さて、船はそろそろ出発です。皆さんが船に戻り、岸壁には数人の 見送り客だけが残りました。日が暮れた空から何か落ちてくるのは…雪? 寒いはずです。
お客さんがデッキに出てきました。でんたさんの姿も。我々は再び ふじ丸でゲットしたUW旗を取り出しました。紙テープが投げられ、 ドラが鳴り、出航です。汽笛が三度。いいなぁ、また乗りたいなぁ。 お見送りに間に合って良かった。 ぱしびいもふじ丸も、灯りがついて、奇麗でした。レインボーブリッジ を背景にすると、賑やかな夜景が撮れました。

ぱしふぃっくびいなす夕暮れのふじ丸 左:ぱしふぃっくびいなす、右:ふじ丸

ぱしびいがレインボーブリッジをくぐるまで見届けたあと、路線バスで 帰ろうと思ったら、ふじ丸船客用のシャトルバスがまだありました。 最後のお客さんとスタッフが下船しているところのようです。早く降りた おかげで助かりました。あとは銀座からの地下鉄で爆睡。

楽しい10日間でした。
それにしても、南洋の船旅のあと初雪に迎えられるとは…。

長くなりましたが、以上で乗船記を一応終わります。 ここまでおつきあいくださいまして、どうもありがとうございました。

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10895 ふじ丸 New Yearクルーズ(24)〜後日談・船に忘れ物〜

<船旅の影響>
下船した翌日、無事に二つのスーツケースが届きました。 ぼーっとしながら中身を出して安心していました。
船がかなり揺れたせいか陸酔いはしなかったのですが、 (私の場合、陸酔いは、かすかな揺れのあとに経験するようです) フトンから起き上がろうとすると、ヨロケて何かにつかまらず にはいられない日がしばらく続きました。

家にいるときはTVを見てゴロ寝するSHOTが、珍しく TVは見向きもせずにウクレレの練習をしていました。 コントラクトブリッジの本も読んでいたようです。 私は百人一首の本を何冊も乱読し、数年間放っていた我が家の ジグソーパズルを再び開始しました。

<気づかなかった忘れ物>
船から下りて5日くらいだったでしょうか、ある日、 商船三井から電話がかかってきました。どうやら、502の船室に 誰かが忘れ物をしたらしいとのこと。船の売店で買ったグッズ だとか……思い出しました。私は一度だけ売店でお土産を買って 同じ紙袋に、カルタ教室でいただいた皆勤賞や参加賞やらも 一緒に入れていたのでした。そういえば、スーツケースには 入っていませんでした。
最後にドタバタしていたせいで忘れてきてしまい、今まで それに全然気づかなかったとは何というマヌケでしょう。 10年以上船に乗っていて、忘れ物は初めての経験でした。 恐縮して、着払いで送ってくださいとお願いしましたところ 翌日、先方払いで届いたので、ますます恐縮。商船三井に 大きな借りができてしまいました(^^;)。

船から下りてしばらくは粗食の日々が続きました。 次に船に乗れる日まで、節約につとめなければ。

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10961 ふじ丸 New Yearクルーズおまけ(1)〜船内イベントと食事について〜

今回の年末年始クルーズはイベントがかなり多くあり、乗船記に 書ききれないものもありましたので、全イベントを紹介しておきます。

<船内で行われたイベント、講座>

1回限り:
  オープニングセレモニー(講師、エンターテイナー、スタッフの紹介)、
  メインショー(水越けいこコンサート、邦楽コンサート、ハワイアン
                コンサート、N響コンサート)
  初めてのクルーズ講座、 ビデオで見る観光ガイド、
  邦楽の集い、カラオケ紅白歌合戦、ふじ丸寄席、
  ミレニアムディスコタイム、にっぽんの唄を歌おう(歌声喫茶)、
  ふじ丸のゆく年くる年〜21世紀へのカウントダウン、 

  賀詞交換会、お正月遊び、N響ニューイヤーコンサート、初釜、
  キャプテンによる新春トーク、初春演芸会(初笑い寄席、江戸里神楽)、
  初夢ナンバーズ、新春寿ナンバーズ、仮装コンテスト、水引き教室、
  21世紀の星を見よう!プラネタリウム、
  2002年にっぽん丸世界一周クルーズキャンペーン、
  
  機関室見学、ロープワーク教室(予定のみで実現されず;_;)、
  ふじ丸チャリティーオークション、 お年玉ビンゴゲーム、
  いちかばちかの丁半勝負(カジノ券を増やすゲーム)、
  浦賀水道一番ブイ通過時刻当てクイズ、

複数回:
  おはよう体操、  フィットネス、  輪投げ大会、 
  ビデオプログラム(昭和30年代からの日本の風景)
  チャンスゲーム(簡単なゲームでカジノ券を増やす)、
  餅つき大会、  お茶席、ホースレースゲーム
  第九合唱の集い、歌のつどい、

  ソシアルダンス教室、 アートクラフト教室、カジノ教室、
  ウクレレ教室(前半と後半の2コース 各3回)、
  着付け教室、 英会話教室、 カルタ教室(5回)、
  コントラクトブリッジ教室(初級と中級  各6回)、
  フラダンス教室、  お囃子教室、
  講義「マリアナ諸島概説」など(3回)、

その他(ほぼ毎日):
  ブリッジ自由見学、ソシアルダンスタイム、カジノゲーム、
  ナイトシアター、ナイトメロディ(バラライカの演奏)
  ジグソーパズルコーナー

<乗船したエンターテイナー>
・水越けいこさんとバンド     4人
・N響メンバー               7人
・ハワイアンバンド           5人?
・ダンスインストラクター     2人
・邦楽メンバー               5人
・江戸里神楽と獅子舞         5人以上?
・橘家文蔵                   1人
・歌の先生                   1人
・着付けの先生               2人
・コントラクトブリッジの先生 1人(バラライカの演奏も)
・アートクラフトの先生       2人
・講義の先生                 1人

といったところかと思います。

<和食と洋食の割合>
      12月                 1月
      28日   29   30   31  1  2  3  4  5  6  7
昼食: −     洋   和   洋  和  ビ  和  和  洋  和  洋
夕食: 洋     和   洋   和  和  洋  和  ビ  和  洋  −

      *「ビ」は和洋ビュッフェ形式
      *朝食は毎回、和洋ビュッフェ
      *28日夜〜29日昼は神戸からの乗船客のみ

合計:東京乗船者  和食10回、洋食6回
      神戸乗船者  和食10回、洋食8回

したがって、今回は和食の比率が結構高かったと思います。
神戸から乗った人に洋食が2回連続したのは何故かな、と思います。

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10962 ふじ丸 New Yearクルーズおまけ(2)〜ここが良かった・悪かった〜

ふじ丸で良かった点、困った点をまとめてみます。

<ふじ丸のここが良かった>
・サロン「桜」があるのが嬉しい
特に何かのイベントをするわけでなく、いついってもソファで くつろげる場所があるのは助かりました。新聞やゲームも置いて あり図書室も隣なので、時間つぶしや待ち合わせにもいいですし 船酔いした人にとっても真ん中で揺れが少ないので、絶好の避難 場所だったようです。こういう寛げる場所は、他の日本船にはな かったと思います。

・サービスが良かった&時間が速かった
モーニングコーヒーもダイニングでの食事も、笑顔で気持ちの いいサービスを受けることができました。頼んでから出てくる 時間も速かったし。以前は「時間をおいて合計4人に頼んでやっと出てくる」ほど だったのに、やればできるじゃないですか、と思いました。

・乾燥機のほかに乾燥室がある
乾燥室があるのは日本でも世界でも珍しいんじゃないでしょうか。 洗濯物を人目にさらすことになりますが、乾燥機の時間や縮みを気 にすることなく、たくさんの洗濯物が干せて助かりました。 (4Fは男女別室、5Fは共同ですが殆ど女性が占有)

・マッサージ機がある
にっぽん丸も同様と思いますが、大浴場を出たところに全身マッサ ージ機2つと、フットマッサージャー4つが置いてあります。この フットマッサージャーがお気に入り。家でも欲しい人は売店で購入 することができます。

・ブリッジの開放
終日航海日はいつも、朝の9時から夕方5時までブリッジを開放 していてくれました。できれば「日の出から」が良かったですが。

・やわらかい食べ物が多い
肉料理など、食べてみるとびっくりするほどやわらかく食べやすく できているものが多かったです。お年寄りを考えてのことでしょうか。

・ナプキンのたたみ方が毎回違う
昼食、夕食時、ダイニングテーブルでめいめいの席においてある ナプキンが、毎回違う形をしていました。鶴だったり、にんじんだったり 色も5種類くらいあり、目を楽しませてくれました。 また、メニューの紙も色を変えていましたので、たまるとカラフル でした。MOPASは料理に関しても色を沢山使うのを意識している感じです。

・マニアには嬉しいイベントがある
船グッズを競り落とすオークションは、マニアにはたまらないイベント (にっぽん丸ではなかったようです)、浦賀水道一番ブイの通過時間あて クイズなんてのも面白かったです。機関室見学も恒例。

<ふじ丸のここがいただけなかった>
・公室は基本的に禁煙にしてほしい
船内は殆ど分煙していたと思うのですが、コントラクトブリッジ教室 で使ったカードルームは各テーブルに灰皿がおかれていて、教室の最中 にタバコを吸う人もいました。「カードルーム=マージャンをする場所= タバコを吸う場所」という発想なのかな? と思ってしまいました。

・船内新聞に情報が多すぎる
一日のイベントだけでなく、食事や大浴場、部屋の使い方に至るまで 事細かな注意事項が毎日載っているので、全部に目を通すのに疲れました。 かといって読み流していると、重要なことを見落としそうです。

・船内新聞のミスが多い
今回は、東京〜グアム・サイパン〜東京なのに、香港と書いてあったり 日の出が2回あったり、同じ場所で2種類のイベントがあったり、N響の メンバーの名前が違っていたり… きっと前に使ったものをそのままコピー しているのだと思いました。作ってからの見直しをもうちょっとしっかり してほしいと思いました。

・お風呂の休みが多い
安全上、仕方ないことかもしれませんが、9泊したうち、お風呂に 入れたのは4回ほど。お風呂が閉鎖になると風呂の前のマッサージ機 にも行けなくなるのが残念でした。 また開いているときも時間帯が6:30〜8:30、15:00〜24:00 だったので 昼間も開けて欲しいと思いました。

・船内放送が多すぎる
重要&緊急のときのみ放送するのだと思っていたら、輪投げ大会の 中止といったレベルで放送が入るので、講義中などの邪魔になりました。

今回、久々にMOPASでのロングクルーズに参加してみて、改めてMOPASの 良いところや、他社の船のシステムでの良いところなどを感じました。 どの船もそれぞれに考えて工夫しているんだなぁ、と思います。 特に比較しようチェックしようと思っていなくても、色々見えてくるので、 いろんな船に乗ってみるのは面白いと思います。

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10963 ふじ丸 New Yearクルーズおまけ(3)〜反省〜

<年末年始クルーズの反省>
・もっとブリッジに行けば良かった
殆ど毎日自由に見学できたので「いつでも行ける」と、 かえって安心してしまい、あまり通えなかったのが残念です。 ジグソーパズルに夢中になりすぎたせいもありますが。

・夜食を1回抜かしてしまった
もともと、今回は体調のために夜食に行く回数を半分に しようと思っていたのですが、結局1回抜かしただけで 毎晩通ってしまいました。その抜かした1回が「一番おいし かった」という稲庭うどんの日だったので、余計悔しい〜。

・グアム、サイパンでもっと散歩してみればよかった
グアム、サイパンでは、あまりの暑さに外に出るのを 控えてしまったのですが、後で両親の撮ったビデオを見たら 船の写真を撮るのに絶好のポイントがあちこちにあって 「行けばよかった!」と後悔。体力を落とさないようにと、 注意しすぎたのが悪かったかも。

・カジノに行かなかった
今回はカジノで景品を貰おう、と思っていたのに、毎晩 カジノの前のジグソーパズルで足止めされてしまい、結局 最後まで一度もカジノに行けずに終わってしまいました。 なのに、新春寿ナンバーズで3万ドルを当てたおかげで 景品だけはしっかりいただきました。

・グリーンフラッシュが見られなかった
1月4日、サイパンを出港したあと、珍しく夕日が水平線に 沈んだのに、肉眼ではグリーンフラッシュが見えませんでした。 双眼鏡で見ていたら見えたかなぁ、と残念。

でも、全体的には充実した楽しい、思い出に残るクルーズでした。 我が家のジグソーパズルも、5年間放置したあと、やっと完成しました。 (海を泳ぐイ2頭のイルカのイラストです。MOPAS製ではないですが^^;)

長いこと書いてまいりましたが、このクルーズでの体験が少しでも何かの参考に なれば幸いです。
みなさまも楽しいクルーズをされますよう!

*** GEE01720 渋谷晶子(またの名「提督」) *** 2001. 1/16-2/26 FSHIP-8に掲載

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